【電験3種】随時巡回方式、随時監視制御方式の違い

電験3種で出題される随時巡回方式、随時監視制御方式の違いをまとめました。

【電技46条】常時監視をしない発電所等の施設

常用運転される発電設備は、運転状態の監視が必要になります.
電気事業法上、常用の発電設備は発電所として扱われ、電技省令第46条(常時監視をしない発電所等の施設)で定められています。
また、具体的な運転監視の方法等については、「電気設備の技術基準の解釈(電技解釈)」第47条、(常時監視をしない発電所の施設)や「電気設備の技術基準の解釈の解説(電技解釈解説)」において例示されています。

(常時監視をしない発電所等の施設)
第46条 異常が生じた場合に人体に危害を及ぼし、若しくは物件に損傷を与えるおそれがないよう、異常の状態に応じた制御が必要となる発電所、又は一般送配電事業に係る電気の供給に著しい支障を及ぼすおそれがないよう、異常を早期に発見する必要のある発電所であって、発電所の運転に必要な知識及び技能を有する者が当該発電所又はこれと同一の構内において常時監視をしないものは、施設してはならない。ただし、発電所の運転に必要な知識及び技能を有する者による当該発電所又はこれと同一の構内における常時監視と同等な監視を確実に行う発電所であって、異常が生じた場合に安全かつ確実に停止することができる措置を講じている場合は、この限りでない。
2 前項に掲げる発電所以外の発電所又は変電所(これに準ずる場所であって、10万Vを超える特別高圧の電気を変成するためのものを含む。以下この条において同じ。)であって、発電所又は変電所の運転に必要な知識及び技能を有する者が当該発電所若しくはこれと同一の構内又は変電所において常時監視をしない発電所又は変電所は、非常用予備電源を除き、異常が生じた場合に安全かつ確実に停止することができるような措置を講じなければならない。

第46条第1項では、異常の状態に応じた制御が必要となる発電所又は異常を早期に発見する必要のある発電所は、運転に必要な知識及び技能を有する者(技術員)が常時監視し、常時監視しないものは施設してはならないこととされています。
一方同第2項では、第1項に規定された発電所以外の発電所について、一定の条件を付すことにより常時監視を不要としていますが、異常が生じた場合は、安全に停止することができる措置を講じることを義務づけています。

技術解釈47条で、常時監視をしない発電所の制御方法について具体的に記載されています。

【常時監視をしない発電所の施設】(省令第46条)[R01:問7]
第47条 技術員が当該発電所又はこれと同一の構内において常時監視をしない発電所は、次の各号によること。
(省略)
二 第3項から第6項まで、第8項、第9項及び第11項の規定における「随時巡回方式」は、次に適合するものであ
ること。
技術員が、適当な間隔をおいて発電所を巡回し、運転状態の監視を行うものであること。
(省略)
三 第3項から第10項までの規定における「随時監視制御方式」は、次に適合するものであること。
技術員が、必要に応じて発電所に出向き、運転状態の監視又は制御その他必要な措置を行うものであるこ
と。
(省略)
四 第3項から第9項までの規定における「遠隔常時監視制御方式」は、次に適合するものであること。
技術員が、制御所に常時駐在し、発電所の運転状態の監視及び制御を遠隔で行うものであること。

常時監視を不要とする発電所については、常時監視に代わる監視方式の例が、解釈第47条第1項において表1のとおり定められています。
また、異常が生じた場合に安全に停止することができる措置とは、表1の監視方式ごとに発電所の機器に義務づけられる保護装置等の施設をいいます。
なお、施設する保護装置等について、監視方式の違いにより異なる場合があります。
解釈第47条の各項では発電所の種類(※)ごとに監視方式(随時巡回方式、随時監視制御方式、遠隔常時監視制御方式)の要件が定められています。
設置者はこの要件に適合する監視方式を選択します。

水力発電所(第3項)
風力発電所(第4項)
太陽電池発電所(第5項)
燃料電池発電所(第6項)
地熱発電所(第7項)
第8項(内燃力発電所)
ガスタービン発電所(第9項)
内燃力コンバインドサイクル発電所(第10項)
事現場等に施設する移動用発電設備(第11項)

表1 常時監視(※)に代わる発電所の監視方式

方式 内容
随時巡回方式 技術員が適当な間隔をおいて発電所を巡回し、運転状態の監視を行う。
随時監視制御方式 技術員が必要に応じて発電所に出向き、運転状態の監視又は制御その他必要な措置を行う。
遠隔常時監視制御方式 技術員が制御所に常時駐在し、発電所の運転状態の監視及び制御を遠隔で行う。

※.常時監視とは、技術員が発電所に常時駐在し、運転状態の監視を行う方式をいう。

【電気設備技術基準の解釈第47条第3項の1イ】
水力発電所に随時巡回方式を採用する場合、発電所の出力は、2,000kW未満であることが条件となる。
。」となっているので,出力 3000 kW の発電所は随時巡回方式を採用することができません。
風力発電所、太陽電池発電所(遠隔常時監視制御方式により施設する場合)に発電所の出力に制限の規定はない。

【解釈47条】共通要件

第47条
二 第3項から第6項まで、第8項、第9項及び第11項の規定における「随時巡回方式」は、次に適合するものであること。
イ 技術員が、適当な間隔をおいて発電所を巡回し、運転状態の監視を行うものであること。
ロ 発電所は、電気の供給に支障を及ぼさないよう、次に適合するものであること。
(イ) 当該発電所に異常が生じた場合に、一般送配電事業者が電気を供給する需要場所(当該発電所と同一の構内又はこれに準ずる区域にあるものを除く。)が停電しないこと。
(ロ) 当該発電所の運転又は停止により、一般送配電事業者が運用する電力系統の電圧及び周波数の維持に支障を及ぼさないこと。
ハ 発電所に施設する変圧器の使用電圧は、170,000V以下であること。

三 第3項から第10項までの規定における「随時監視制御方式」は、次に適合するものであること。
イ 技術員が、必要に応じて発電所に出向き、運転状態の監視又は制御その他必要な措置を行うものであること。
ロ 次の場合に、技術員へ警報する装置を施設すること。
(イ) 発電所内(屋外であって、変電所若しくは開閉所又はこれらに準ずる機能を有する設備を施設する場所を除く。)で火災が発生した場合
(ロ) 他冷式(変圧器の巻線及び鉄心を直接冷却するため封入した冷媒を強制循環させる冷却方式をいう。以下、この条において同じ。)の特別高圧用変圧器の冷却装置が故障した場合又は温度が著しく上昇した場合
(ハ) ガス絶縁機器(圧力の低下により絶縁破壊等を生じるおそれのないものを除く。)の絶縁ガスの圧力が著しく低下した場合
(ニ) 第3項から第10項までにおいてそれぞれ規定する、発電所の種類に応じ警報を要する場合
ハ 発電所の出力が2,000kW未満の場合においては、ロの規定における技術員への警報を、技術員に連絡するための補助員への警報とすることができる。
ニ 発電所に施設する変圧器の使用電圧は、170,000V以下であること。

四 第3項から第9項までの規定における「遠隔常時監視制御方式」は、次に適合するものであること。
イ 技術員が、制御所に常時駐在し、発電所の運転状態の監視及び制御を遠隔で行うものであること。
ロ 前号ロ(イ)から(ニ)までに掲げる場合に、制御所へ警報する装置を施設すること。
ハ 制御所には、次に掲げる装置を施設すること。
(イ) 発電所の運転及び停止を、監視及び操作する装置(地熱発電所にあっては、運転を操作する装置を除
く。)
(ロ) 使用電圧が100,000Vを超える変圧器を施設する発電所にあっては、次に掲げる装置
(1) 運転操作に常時必要な遮断器の開閉を監視する装置
(2) 運転操作に常時必要な遮断器(自動再閉路装置を有する高圧又は15,000V以下の特別高圧の配電線路用遮断器を除く。)の開閉を操作する装置(地熱発電所にあっては、投入を操作する装置を除く。)
(ハ) 第3項、第4項、第6項、第8項及び第9項においてそれぞれ規定する、発電所の種類に応じて必要な装置

2 第1項の規定により施設する発電所内に施設する、変電所又は開閉所の機能を有する設備は、次の各号により、
当該発電所内に施設する他の設備と分割して監視又は制御することができる。
一 第48条の規定に準じて施設すること。
二 前号の規定により当該設備を監視又は制御する技術員又は制御所は、本条の規定における技術員又は制御所
と別個のものとすることができる。

【解釈47条5】太陽電池発電所

5 第1項に規定する発電所のうち、太陽電池発電所は、次の各号のいずれかにより施設すること。
一 随時巡回方式により施設する場合は、他冷式の特別高圧用変圧器の冷却装置が故障したとき又は温度が著し
く上昇したときに、逆変換装置の運転を自動停止する装置を施設すること。
二 随時監視制御方式により施設する場合は、次によること。
イ 第1項第三号ロ(ニ)の規定における「発電所の種類に応じ警報を要する場合」は、次に掲げる場合であること。
(イ) 逆変換装置の運転が異常により自動停止した場合
(ロ) 運転操作に必要な遮断器(当該遮断器の遮断により逆変換装置の運転が自動停止するものを除く。)が異常により自動的に遮断した場合(遮断器が自動的に再閉路した場合を除く。)
ロ 47-4表の左欄に掲げる場合に同表右欄に掲げる動作をする装置を施設するときは、同表左欄に掲げる場合に警報する装置を施設しないことができる。

47-4表

場合 動作
第1項第三号ロ(ロ)(ハ) 当該設備を電路から自動的に遮断するとともに、逆変換装置の運転を自動停止する。 第1項第三号ロ

三 遠隔常時監視制御方式により施設する場合において、前号イ及びロの規定は、制御所へ警報する場合に準用する。

随時巡回方式や随時監視制御方式への変更に伴って交換や増設する装置は、工事計画届出が必要なものに該当する場合があるので注意が必要です。

【電験3種】工事計画(変更)届出が必要となるもの
電験3種で出題される工事計画(変更)届出が必要となるものをまとめました。

【解釈47条11】工事現場等に施設する移動用発電設備

解釈第47条(常時監視をしない発電所の施設)
11 第1項に規定する発電所のうち、工事現場等に施設する移動用発電設備(貨物自動車等に設置さ
れるもの又は貨物自動車等で移設して使用することを目的とする発電設備をいう。)であって、随時
巡回方式により施設するものは、次の各号によること。
一 発電機及び原動機並びに附属装置を1の筐体に収めたものであること。
二 原動機は、ディーゼル機関であること。
三 発電機の定格出力は、880kW以下であること。
四 発電設備の発電電圧は、低圧であること。
五 原動機及び発電機には、自動出力調整装置又は出力制限装置を施設すること。
六 一般電気事業者が運用する電力系統と電気的に接続しないこと。
七 取扱者以外の者が容易に触れられないように施設すること。
八 原動機の燃料を発電設備の外部から連続供給しないように施設すること。
九 次に掲げる場合に、原動機を自動的に停止する装置を施設すること。
イ 原動機制御用油圧、電源電圧が著しく低下した場合
ロ 原動機の回転速度が著しく上昇した場合
ハ 定格出力が500kW以上の原動機に接続する発電機の軸受の温度が著しく上昇した場合(発電
機の軸受が転がり軸受である場合を除く。)
ニ 原動機の冷却水の温度が著しく上昇した場合
ホ 原動機の潤滑油の圧力が著しく低下した場合
ヘ 発電設備に火災が発生した場合
十 次に掲げる場合に、発電機を電路から自動的に遮断する装置を施設すること。
イ 発電機に過電流が発生した場合
ロ 発電機を複数台並列して運転するときは,原動機が停止した場合

【電験3種とは】出題範囲と対策まとめ
電験三種とは?出題範囲と対策まとめについてまとめました。

コメント

タイトルとURLをコピーしました