【電験3種】法規「電技解釈」の計算問題の攻略ポイントと例題

電験三種(法規)における「電技解釈」の計算問題の攻略ポイントをまとめました。

【電技32条】風圧荷重

電技32条1項で、支持物が耐える必要のある風圧果汁について記載されています。

(支持物の倒壊の防止)
第32条 架空電線路又は架空電車線路の支持物の材料及び構造(支線を施設する場合は、当該支線に係るものを含む。)は、その支持物が支持する電線等による引張荷重、10分間平均で風速40m/sの風圧荷重及び当該設置場所において通常想定される地理的条件、気象の変化、振動、衝撃その他の外部環境の影響を考慮し、倒壊のおそれがないよう、安全なものでなければならない。ただし、人家が多く連なっている場所に施設する架空電線路にあっては、その施設場所を考慮して施設する場合は、10分間平均で風速40m/sの風圧荷重の二分の一の風圧荷重を考慮して施設することができる。
2 架空電線路の支持物は、構造上安全なものとすること等により連鎖的に倒壊のおそれがないように施設しなければならない。

電技解釈58条では、強度計算に用いられる風圧荷重の種別として、甲種、乙種、丙種、着雪時風圧荷重が記載されています。

【架空電線路の強度検討に用いる荷重】(省令第32条第1項)
第58条 架空電線路の強度検討に用いる荷重は、次の各号によること。なお、風速は、気象庁が「地上気象観測指
針」において定める10分間平均風速とする。
一 風圧荷重 架空電線路の構成材に加わる風圧による荷重であって、次の規定によるもの
イ 風圧荷重の種類は、次によること。
(イ) 甲種風圧荷重 58-1表に規定する構成材の垂直投影面に加わる圧力を基礎として計算したもの、又は風速40m/s以上を想定した風洞実験に基づく値より計算したもの →※電線は980Pa
(ロ) 乙種風圧荷重 架渉線の周囲に厚さ6mm、比重0.9の氷雪が付着した状態に対し、甲種風圧荷重の0.5倍を基礎として計算したもの
(ハ) 丙種風圧荷重 甲種風圧荷重の0.5倍を基礎として計算したもの
(ニ) 着雪時風圧荷重 架渉線の周囲に比重0.6の雪が同心円状に付着した状態に対し、甲種風圧荷重の0.3倍を基礎として計算したもの

【電験3種】法規・計算問題「電線の張力」「支線の張力」「風圧荷重」の計算例
電験三種(法規)における計算問題「電線の張力」「支線の張力」「風圧荷重」の計算例をまとめました。

【解釈66条】電線のたるみ(弛度:ちど)、許容引張荷重、安全率

電線中央部のたるみ(弛度)D[m]は、以下の式で計算できます。

(1)   \begin{eqnarray*} D=\frac{WS^2}{8T} \end{eqnarray*}

W:電線1mあたりの合成荷重[N/m]
S:径間[m]
T:電線の水平張力(引張荷重)[N]

電線1mあたりの合成荷重W[N/m]は以下の式で計算できます。

(2)   \begin{eqnarray*} W=\sqrt{(W_o+W_i)^2+W_w^2} \end{eqnarray*}

Wo:電線の自重[N/m]・・・下方向(垂直)の荷重
Wi:氷雪荷重[N/m]・・・下方向(垂直)の荷重
Ww:風圧荷重[N/m]・・・横方向(水平)の荷重

よって、3つの荷重の合成ベクトルが上式のようになります。

許容引張荷重

許容引張荷重T[kN]は、引張強さ[kN]を安全率で割ったものです。
電技解釈66条1項の【66-1表】で、電線の種類によって、引張強度は決められているため、安全性(安全率)を考慮して引張強さより小さい許容引張荷重で電線を引っ張ります。

許容引張荷重T = 引張強さ / 安全率

【低高圧架空電線の引張強さに対する安全率】(省令第6条)
第66条 高圧架空電線は、ケーブルである場合を除き、次の各号に規定する荷重が加わる場合における引張強さに
対する安全率が、66-1表に規定する値以上となるような弛度により施設すること。
一 荷重は、電線を施設する地方の平均温度及び最低温度において計算すること。
二 荷重は、次に掲げるものの合成荷重であること。
イ 電線の重量
ロ 次により計算した風圧荷重
(イ) 電線路に直角な方向に加わるものとすること。
(ロ) 平均温度において計算する場合は高温季の風圧荷重とし、最低温度において計算する場合は低温季の風圧荷重とすること。
ハ 乙種風圧荷重を適用する場合にあっては、被氷荷重

【66-1表】

電線の種類 安全率
硬銅線又は耐熱銅合金線 2.2
その他 2.5

支線の張力

支線(電線の水平張力Pと逆方向に張ることで、支持物の傾きを抑える線)の張力T(引張許容荷重)は、電線の水平張力と等しくなるように計算して取り付ける必要があります。
ただし、支線の取り付け方により計算方法が変わります。

電線が1本、取り付け高さが同じ場合

水平方向の力の釣り合い条件から以下の計算式になります。

(3)   \begin{eqnarray*} T=\frac{P}{sin\theta}=\frac{P\sqrt{h^2+l^2}}{l} \end{eqnarray*}

P:電線の水平張力[kN]
θ:支線の角度[deg]
h:取り付け高さ[m]
l:支線の根開き[m]

電線が1本、取り付け高さが異なる場合

支持物の根本からのモーメントの釣り合い条件から以下の計算式になります。

(4)   \begin{eqnarray*} T=\frac{Ph}{Hsin\theta} \end{eqnarray*}

P:電線の水平張力[kN]
θ:支線の角度[deg]
h:取り付け高さ[m]
l:支線の根開き[m]

電線が2本、取り付け高さが異なる場合

支持物の根本からのモーメントの釣り合い条件から以下の計算式になります。

(5)   \begin{eqnarray*} T=\frac{P_1h_1+P_2h_2}{Hsin\theta} \end{eqnarray*}

P1:電線1の水平張力[kN]
P1:電線2の水平張力[kN]
θ:支線の角度[deg]
h1:電線1の取り付け高さ[m]
h2:電線2の取り付け高さ[m]
l:支線の根開き[m]

支線の許容引張荷重

支線の張力Tも、電線と同じく安全性を考慮して許容引張荷重以下にする必要があります。

許容引張荷重 = (素線の条数×素線1条あたりの引張強さ) / 安全率 = 支線の引張強さ / 安全率

電技解釈61条では、支線を施設するときの具体的なスペックが記載されています。

【支線の施設方法及び支柱による代用】(省令第6条、第20条、第25条第2項)
第61条 架空電線路の支持物において、この解釈の規定により施設する支線は、次の各号によること。
一 支線の引張強さは、10.7kN(第62条及び第70条第3項の規定により施設する支線にあっては、6.46kN)以上であること。
二 支線の安全率は、2.5(第62条及び第70条第3項の規定により施設する支線にあっては、1.5)以上であること。
三 支線により線を使用する場合は次によること。
素線を3条以上より合わせたものであること。
ロ 素線は、直径が2mm以上、かつ、引張強さが0.69kN/mm2以上の金属線であること。
四 支線を木柱に施設する場合を除き、地中の部分及び地表上30cmまでの地際部分には耐食性のあるもの又は亜鉛めっきを施した鉄棒を使用し、これを容易に腐食し難い根かせに堅ろうに取り付けること。
五 支線の根かせは、支線の引張荷重に十分耐えるように施設すること。
2 道路を横断して施設する支線の高さは、路面上5m以上とすること。ただし、技術上やむを得ない場合で、かつ、
交通に支障を及ぼすおそれがないときは4.5m以上、歩行の用にのみ供する部分においては2.5m以上とすることができる。
3 低圧又は高圧の架空電線路の支持物に施設する支線であって、電線と接触するおそれがあるものには、その上部
にがいしを挿入すること。ただし、低圧架空電線路の支持物に施設する支線を水田その他の湿地以外の場所に施設する場合は、この限りでない。
4 架空電線路の支持物に施設する支線は、これと同等以上の効力のある支柱で代えることができる。

電技解釈62条では、高圧又は特別高圧の架空電線路の支持物として使用する木柱、A種鉄筋コンクリート柱又はA種鉄柱における支線の施設方法について記載されています。

【架空電線路の支持物における支線の施設】(省令第32条第1項)
第62条 高圧又は特別高圧の架空電線路の支持物として使用する木柱、A種鉄筋コンクリート柱又はA種鉄柱には、次の各号により支線を施設すること。
一 電線路の水平角度が5度以下の箇所に施設される柱であって、当該柱の両側の径間の差が大きい場合は、その径間の差により生じる不平均張力による水平力に耐える支線を、電線路に平行な方向の両側に設けること。
二 電線路の水平角度が5度を超える箇所に施設される柱は、全架渉線につき各架渉線の想定最大張力により生じる水平横分力に耐える支線を設けること。
三 電線路の全架渉線を引き留める箇所に使用される柱は、全架渉線につき各架渉線の想定最大張力に等しい不平均張力による水平力に耐える支線を、電線路の方向に設けること。

【電験3種】法規・計算問題「電線の張力」「支線の張力」「風圧荷重」の計算例
電験三種(法規)における計算問題「電線の張力」「支線の張力」「風圧荷重」の計算例をまとめました。

【計算:解釈15・16条】 絶縁耐力試験(高圧又は特別高圧の電路、機械器具類)

絶縁耐力試験(耐電圧試験)とは, 電気製品(部品)の使用する電圧に対して十分な絶縁耐力があるかどうか(絶縁破壊しないか)を確認するための試験です。
電気製品は基本的に導体と絶縁で構成されており, 規定電圧を規定時間印加して絶縁破壊が起きなければ、十分な絶縁耐力を持つと判断します.
ここでいう絶縁破壊とは, 絶縁物に電圧を印加したときに急激な電流増加があるかどうかです(あれば絶縁破壊ありと判断).

高圧又は特別高圧の電路、の場合

高圧、特別高圧電路における絶縁耐力試験(電技 第15条に記載)には、電路と大地の間に10分間連続して試験電圧を加えます。
多芯ケーブルの場合、芯線相互間と、芯線と大地との間に試験電圧を加えます。

試験電圧は以下のフローで計算します.

① 使用電圧(公称電圧=その電線路を代表する線間電圧)から最大使用電圧Emを計算します。最大使用電圧Emは使用電圧が1kV以下ならその1.15倍使用電圧が1kVを超え500kV未満ならその(1.15/1.1) 倍となります。
② 計算した最大使用電圧Emから、以下表により試験電圧を計算します。

最大使用電圧 試験電圧
7kV以下 交流の電路:最大使用電圧の1.5倍の交流電圧
直流の電路:最大使用電圧の1.5倍の直流電圧、又は1倍の交流電圧
7kVを超え15kV以下(中性点接地方式) 最大使用電圧の0.92倍
7kVを超え60kV以下 最大使用電圧の1.25倍(※最低値は10500V)
60kVを超える 最大使用電圧の1.1倍(電験3種の対象外なので参考)

また、電線にケーブルを使用する場合、上表の交流試験電圧の2倍の直流電圧で絶縁耐力試験を行うことができます。

【計算例】
高圧受電設備(6.6kV)の電路の試験電圧を求めます。

① 電路の使用電圧(公称電圧=電路を代表する線間電圧)は6.6kVなので、最大使用電圧は「使用電圧×1.15/1.1=6.9kV」になります.
② 試験電圧は,表より 「最大使用電圧(6900V)×1.5倍=10350V」となります.

機械器具類の場合

機械器具類の絶縁耐力試験の試験電圧は以下のフローで計算します.

① 使用電圧から最大使用電圧を計算する。使用電圧が1kV以下ならその1.15倍、使用電圧が1kVを超え500kV未満ならその(1.15/1.1) 倍が最大使用電圧となります。
② 最大使用電圧Emから、以下表により試験電圧を計算する。

[R2:問12 変圧器が出題]

種類 最大使用電圧Em 試験電圧
変圧器、開閉器、遮断器、電力用コンデンサ、計器用変成器、母線等 7kV以下 Em×1.5(最低500V)
変圧器、開閉器、遮断器、電力用コンデンサ、計器用変成器、母線等 7kVを超え60kV以下Emが15kV以下の中性点接地式電路に接続するもの Em×0.92
変圧器、開閉器、遮断器、電力用コンデンサ、計器用変成器、母線等 7kVを超え60kV以下、上記以外のもの Em×1.25(最低1.05kV)
回転変流機 直流側のEm(最低500V)
回転変流機以外の回転機 7kV以下 Em×1.5(最低500V)
回転変流機以外の回転機 7kV超え Em×1.25(最低1.05kV)
整流器 60kV以下 直流側のEm(最低500V)
燃料電池・太陽電池モジュール Em×1.5(直流電圧)、またはEm(交流電圧)(最低500V)
【電験3種】絶縁耐力試験と計算例
電験3種の絶縁耐力試験と計算例についてまとめました。

【計算:解釈146条】絶縁電線の許容電流

「絶縁電線の許容電流」は、絶縁電線の連続使用により, 絶縁被覆に著しい劣化をきたさないようにするための限界電流です。
絶縁電線を同一管に収めて施設する場合、以下のルールで「絶縁体の材料の種類に応じた電流減少係数」と「同一管内の電線数に応じた電流減少係数K1」を掛け合わせて許容電流を計算します.
絶縁電線の周囲温度による電流減少係数K1の計算式は以下のとおりです。

(6)   \begin{eqnarray*} K_1=\sqrt{\frac{75-\theta}{30}} \end{eqnarray*}

\thetaは周囲温度

同一管内に収める電線数による電流減少係数K2は以下のとおりになります。

同一管内の電線数 電流減少係数
3以下 0.7
4 0.63
5,6 0.56

※中性線や制御線、アース線は電線数に入らない

定格電流I、K1、K2が決定すれば、許容電流Isは以下の式で計算します。

(7)   \begin{eqnarray*} I \leq Is\times K_1 \times K_2 \\ Is \geq \frac{I}{K_1 \times K_2} \end{eqnarray*}

減少係数を考慮して許容電流を再計算し、定格電流以上となる必要がある

計算例

定格電流30Aの負荷に接続する, 単相3線式の600Vビニル絶縁電線(中性線や制御線、アース線を除く)を周囲温度が45[℃]の場所で同一の金属管内に収めて施設する場合, 許容電流Isはいくら以上の電線を使用する必要があるか.

【解答例】
周囲温度45度よりK1=1, 単相3線(三本)よりK2=0.7となる。よって許容電流

(8)   \begin{eqnarray*} Is \geq \frac{I}{K_1 \times K_2} \\ \geq \frac{30}{0.7} \\ \geq 42.8 \end{eqnarray*}

よって許容電流が約42.8A以上の電線を使用する必要がある.

【電験3種】電技解釈146条「絶縁電線の許容電流」と計算例
電験3種の法規・電技解釈146条における絶縁電線の許容電流と計算例についてまとめました。

【絶縁電線の許容電流】電流減少係数

「絶縁電線の許容電流」は、絶縁電線の連続使用により, 絶縁被覆に著しい劣化をきたさないようにするための限界電流です。
絶縁電線を同一管に収めて施設する場合、以下のルールで「絶縁体の材料の種類に応じた電流減少係数」と「同一管内の電線数に応じた電流減少係数K1」を掛け合わせて許容電流を計算します.
絶縁電線の周囲温度による電流減少係数K1の計算式は以下のとおりです。

(9)   \begin{eqnarray*} K_1=\sqrt{\frac{75-\theta}{30}} \end{eqnarray*}

\thetaは周囲温度

同一管内に収める電線数による電流減少係数K2は以下のとおりになります。

同一管内の電線数 電流減少係数
3以下 0.7
4 0.63
5,6 0.56

中性線、接地線、制御回路用の電線は同一管に収める電線数に算入しない

定格電流I、K1、K2が決定すれば、許容電流Isは以下の式で計算します。

(10)   \begin{eqnarray*} I \leq Is\times K_1 \times K_2 \\ Is \geq \frac{I}{K_1 \times K_2} \end{eqnarray*}

減少係数を考慮して許容電流を再計算し、定格電流以上となる必要がある

計算例

定格電流30Aの負荷に接続する, 単相3線式の600Vビニル絶縁電線(中性線や制御線、アース線を除く)を周囲温度が45[℃]の場所で同一の金属管内に収めて施設する場合, 許容電流Isはいくら以上の電線を使用する必要があるか.

【解答例】
周囲温度45度よりK1=1, 単相3線(中性線を除くと2本)よりK2=0.7となる。よって許容電流

(11)   \begin{eqnarray*} Is \geq \frac{I}{K_1 \times K_2} \\ \geq \frac{30}{0.7} \\ \geq 42.8 \end{eqnarray*}

よって許容電流が約42.8A以上の電線を使用する必要がある.

【電験3種】電技解釈146条「絶縁電線の許容電流」と計算例
電験3種の法規・電技解釈146条における絶縁電線の許容電流と計算例についてまとめました。

【送電線】電圧降下の計算式

単相回路の電圧降下を求める。
\dot{E}\dot{V}の位相差が十分に小さいと仮定すると、線路の電圧降下\epsilonは以下の計算式で求めることができます。

【単相回路の場合】

(12)   \begin{eqnarray*} \epsilon = I(Rcos\theta + Xsin\theta)=I(Rcos\theta + X\sqrt{1-cos\theta ^2}) \end{eqnarray*}

(13)   \begin{eqnarray*} \epsilon = \sqrt{3}I(Rcos\theta + Xsin\theta) = \sqrt{3}I(Rcos\theta + X\sqrt{1-cos\theta ^2}) \end{eqnarray*}

R:1線当たりの抵抗
X:1線当たりのリアクタンス
cos\theta:力率
sin\theta= \sqrt{1-cos\theta ^2}

【電験3種】送電線の電圧降下の計算式・例題
電験3種における送電線の電圧降下の計算式についてまとめました。

【送電線】%Zと三相短絡電流の計算

基準容量Pn、基準電圧Vn、基準電流Inとすると、%Z[%]は以下の式で計算できます。

(14)   \begin{eqnarray*} \%Z=\frac{\sqrt{3}ZI_n}{Vn}\times 100 = \frac{ZP_n}{Vn^2}\times 100 \end{eqnarray*}

%Z[%]は「パーセントインピーダンス」(インピーダンスZ[Ω]の百分率インピーダンス)といいます。
上記より、%ZとPnは比例関係となります。よって、基準容量Pn1の時の百分率インピーダンスを%Z1、基準容量Pn2の時の百分率インピーダンスを%Z2とすると以下の関係式が成立します。

(15)   \begin{eqnarray*} \%Z_2=\frac{P_{n2}}{P_{n1}}\times \% Z_1 \end{eqnarray*}

【三相短絡電流Isの計算】
線路の百分率インピーダンスが%Zのとき、その線路における短絡電流Isは以下の式で計算できます。

(16)   \begin{eqnarray*} Is=\frac{I_n}{\%Z}\times 100 \end{eqnarray*}

【電験3種】%Z(パーセントインピーダンス)と三相短絡電流の計算式・例題
電験3種における%Z(パーセントインピーダンス)と三相短絡電流の計算式・例題についてまとめました。

【1線地絡電流】計算方法とB種接地工事の接地抵抗値の求め方

B種接地工事の接地抵抗値を計算するときの1線地絡電流は、高圧電路の場合は実測値又は電技解釈第17条による計算値を用います。
特別高圧電路の場合は実測値ですが、実測値の測定が困難である場合、以下の計算式で求めます。

(17)   \begin{eqnarray*} I=1+\frac{\frac{V}{3}L-100}{150} + \frac{\frac{V}{3}L'-1}{2} \end{eqnarray*}

L:同一母線に接続される電線延長〔km〕
L’:同一母船に接続されるケーブルの線路延長〔km〕
V:電路の公称電圧を1.1で除した電圧〔kV〕
I:1線地絡電流〔A〕

・第2項・3項については、それぞれが負となった場合は0として計算を行う
・小数点以下は切り上げる(2.3[A]なら3[A])
・計算結果が2未満となった場合、I=2[A]

計算例

公称電圧6.6〔kV〕の変電所母線に接続された中性点非接地式架空配電線路(三相3線式のこう長は100〔km〕、単相2線式のこう長は20〔km〕)がある。この配電線路に接続される柱上変圧器の低圧側に施設されるB 種接地工事の抵抗値は何〔Ω〕以下とする必要があるか。ここで、変電所引出口の遮断装置は、高低圧電路の混触時に1秒以内に自動的に高圧電路を遮断する装置を有している。

題意に与えられた式から,( 題意ではケーブルは使用されていない)

V=6.6/1.1=6〔kV〕
L=(100×3)+(20×2)=340〔km〕
L’=0

よって、一線地絡電流は以下のとおり、切り上げて5〔A〕となる。

(18)   \begin{eqnarray*} I=1+\frac{\frac{6}{3}\times 340-100}{150}=4.87 \end{eqnarray*}

ここで、「変電所引出口の遮断装置は、高低圧電路の混触時に1秒以内に自動的に高圧電路を遮断する装置を有している。」という条件より、B種接地工事に必要な接地抵抗値は以下の計算により、120〔Ω〕以下と求まる。

(19)   \begin{eqnarray*} R_{B}=\frac{600}{I}=\frac{600}{5}=120〔Ω〕 \end{eqnarray*}

【電験3種】法規・計算問題「B種・D種接地工事」「1線地絡電流」の計算例
電験三種(法規)における計算問題「B種・D種接地工事」「1線地絡電流」の計算例をまとめました。

【例題】漏洩電流の許容最大値

定格容量100kV・A、一次電圧6.6kV、二次電圧210Vの三相電圧器に接続されたで低圧架空電線路がある。
使用電圧に対する漏洩電流の許容最大値を求めよ。

電技省令22条より、漏洩電流の許容最大値は「最大供給電流Im(変圧器の二次側の定格電流)の2000分の1を超えない」ようにする必要がある。

(20)   \begin{eqnarray*} I_m=\frac{P}{\sqrt{3}V}=\frac{100\times 10^3}{\sqrt{3}\times 210}=275A \end{eqnarray*}

よって、その1/2000の0.138Aが許容最大値

【電験3種とは】出題範囲と対策まとめ
電験三種とは?出題範囲と対策まとめについてまとめました。

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