電験3種における1線地絡電流の計算式・例題についてまとめました。
【1線地絡電流】計算方法
B種接地工事の接地抵抗値を計算するときの1線地絡電流は、高圧電路の場合は実測値又は電技解釈第17条による計算値を用います。
特別高圧電路の場合は実測値ですが、実測値の測定が困難である場合、以下の計算式で求めます。
(1)
L:同一母線に接続される電線延長〔km〕
L’:同一母船に接続されるケーブルの線路延長〔km〕
V:電路の公称電圧を1.1で除した電圧〔kV〕
I:1線地絡電流〔A〕
・第2項・3項については、それぞれが負となった場合は0として計算を行う
・小数点以下は切り上げる(2.3[A]なら3[A])
・計算結果が2未満となった場合、I=2[A]
【計算例】一線地絡電流からB種接地工事に必要な抵抗値を計算
公称電圧6.6〔kV〕の変電所母線に接続された中性点非接地式架空配電線路(三相3線式のこう長は100〔km〕、単相2線式のこう長は20〔km〕)がある。この配電線路に接続される柱上変圧器の低圧側に施設されるB 種接地工事の抵抗値は何〔Ω〕以下とする必要があるか。ここで、変電所引出口の遮断装置は、高低圧電路の混触時に1秒以内に自動的に高圧電路を遮断する装置を有している。
題意に与えられた式から,( 題意ではケーブルは使用されていない)
V=6.6/1.1=6〔kV〕
L=(100×3)+(20×2)=340〔km〕
L’=0
よって、一線地絡電流は以下のとおり、切り上げて5〔A〕となる。
(2)
ここで、「変電所引出口の遮断装置は、高低圧電路の混触時に1秒以内に自動的に高圧電路を遮断する装置を有している。」という条件より、B種接地工事に必要な接地抵抗値は以下の計算により、120〔Ω〕以下と求まる。
(3)

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