【電験3種】法規・電気事業法「第48-53条の工事計画、使用前自主検査、使用前安全管理審査、使用開始後の届け出」について

電験3種における法規・電気事業法「第48-51条の工事計画、使用前自主検査、使用前安全管理審査」についてまとめました。

【工事計画及び検査】工事計画の認可、事前届出

出力20kW以上の発電所の設置工事で、次に該当しないもの(公共の安全の確保上、特に重要なものとして主務省令で定めるもの)は、主務大臣の許可を受ける必要があります。
【該当しないもの(許可不要)】
水力発電所、火力発電所、燃料電池発電所、太陽電池発電所、風力発電所

事前届出

以下の需要設備に関する設置又は変更工事は、工事の計画を主務大臣に届け出る必要があります。その届出が受理された日から30日を経過しなければ工事を開始できません。

事前届出が必要な規模 工事内容
受電電圧10000V以上の需要設備 設置
遮断器(受電電圧10000V以上の需要設備に使用) 設置、取替え、20%以上の遮断電流の変更
電力貯蓄装置(容量80000kWh以上で受電電圧10000V以上の需要設備に使用) 設置、20%以上の容量変更
遮断器・電力貯蔵装置・計器用変成器以外の機器(電圧10000V以上かつ、容量10000kVA以上または出力10000kW以上) 設置、取替え、20%以上の電圧又は容量もしくは出力の変更

電気事業法 e-GOV
電気事業法 施行規則 e-GOV

【電気事業法 第48条】工事計画

工事計画の届出については、電気事業法 第48条に記載されています。

第四十八条 事業用電気工作物の設置又は変更の工事(前条第一項の主務省令で定めるものを除く。)であつて、主務省令で定めるものをしようとする者は、その工事の計画を主務大臣に届け出なければならない。その工事の計画の変更(主務省令で定める軽微なものを除く。)をしようとするときも、同様とする。
2 前項の規定による届出をした者は、その届出が受理された日から三十日を経過した後でなければ、その届出に係る工事を開始してはならない。
3 主務大臣は、第一項の規定による届出のあつた工事の計画が次の各号のいずれにも適合していると認めるときは、前項に規定する期間を短縮することができる。
一 前条第三項各号に掲げる要件
二 水力を原動力とする発電用の事業用電気工作物に係るものにあつては、その事業用電気工作物が発電水力の有効な利用を確保するため技術上適切なものであること。
4 主務大臣は、第一項の規定による届出のあつた工事の計画が前項各号のいずれかに適合していないと認めるときは、その届出をした者に対し、その届出を受理した日から三十日(次項の規定により第二項に規定する期間が延長された場合にあつては、当該延長後の期間)以内に限り、その工事の計画を変更し、又は廃止すべきことを命ずることができる。
5 主務大臣は、第一項の規定による届出のあつた工事の計画が第三項各号に適合するかどうかについて審査するため相当の期間を要し、当該審査が第二項に規定する期間内に終了しないと認める相当の理由があるときは、当該期間を相当と認める期間に延長することができる。この場合において、主務大臣は、当該届出をした者に対し、遅滞なく、当該延長後の期間及び当該延長の理由を通知しなければならない。

電気事業法 施行規則65条で、工事計画の事前届出について記載されています。

(工事計画の事前届出)
第六十五条 法第四十八条第一項の主務省令で定めるものは、次のとおりとする。
一 事業用電気工作物の設置又は変更の工事であって、別表第二の上欄に掲げる工事の種類に応じてそれぞれ同表の下欄に掲げるもの(事業用電気工作物が滅失し、若しくは損壊した場合又は災害その他非常の場合において、やむを得ない一時的な工事としてするものを除く。)
二 事業用電気工作物の設置又は変更の工事であって、別表第四の上欄に掲げる工事の種類に応じてそれぞれ同表の下欄に掲げるもの(別表第二の中欄若しくは下欄に掲げるもの、及び事業用電気工作物が滅失し、若しくは損壊した場合又は災害その他非常の場合において、やむを得ない一時的な工事としてするものを除く。)
2 法第四十八条第一項の主務省令で定める軽微な変更は、別表第二の下欄に掲げる変更の工事又は別表第四の下欄に掲げる工事を伴う変更以外の変更とする。

また、別表第二(第六十二条、第六十五条関係)に、具体的な設備ごとの該当条件が記載されています。
電気事業法 施行規則 e-GOV

【電気事業法49-50条】使用前検査

(使用前検査)
第四十九条 第四十七条第一項若しくは第二項の認可を受けて設置若しくは変更の工事をする事業用電気工作物又は前条第一項の規定による届出をして設置若しくは変更の工事をする事業用電気工作物(その工事の計画について、同条第四項の規定による命令があつた場合において同条第一項の規定による届出をしていないものを除く。)であつて、公共の安全の確保上特に重要なものとして主務省令で定めるもの(第百十二条の三第三項において「特定事業用電気工作物」という。)は、その工事について主務省令で定めるところにより主務大臣の検査を受け、これに合格した後でなければ、これを使用してはならない。ただし、主務省令で定める場合は、この限りでない。
2 前項の検査においては、その事業用電気工作物が次の各号のいずれにも適合しているときは、合格とする。
一 その工事が第四十七条第一項若しくは第二項の認可を受けた工事の計画(同項ただし書の主務省令で定める軽微な変更をしたものを含む。)又は前条第一項の規定による届出をした工事の計画(同項後段の主務省令で定める軽微な変更をしたものを含む。)に従つて行われたものであること。
二 第三十九条第一項の主務省令で定める技術基準に適合しないものでないこと。

第五十条 主務大臣は、前条第一項に規定する事業用電気工作物について同項の検査を行つた場合においてやむを得ない必要があると認めるときは、期間及び使用の方法を定めて、その事業用電気工作物を仮合格とすることができる。
2 前項の規定により仮合格とされた事業用電気工作物は、前条第一項の規定にかかわらず、前項の規定により定められた期間内は、同項の規定により定められた方法により使用することを妨げない。

【電気事業法51条】使用前安全管理検査

(使用前安全管理検査)
第五十一条 第四十八条第一項の規定による届出をして設置又は変更の工事をする事業用電気工作物(その工事の計画について同条第四項の規定による命令があつた場合において同条第一項の規定による届出をしていないもの及び第四十九条第一項の主務省令で定めるものを除く。)であつて、主務省令で定めるものを設置する者は、主務省令で定めるところにより、その使用の開始前に、当該事業用電気工作物について自主検査を行い、その結果を記録し、これを保存しなければならない。
2 前項の検査(以下「使用前自主検査」という。)においては、その事業用電気工作物が次の各号のいずれにも適合していることを確認しなければならない。
一 その工事が第四十八条第一項の規定による届出をした工事の計画(同項後段の主務省令で定める軽微な変更をしたものを含む。)に従つて行われたものであること。
二 第三十九条第一項の主務省令で定める技術基準に適合するものであること。
3 使用前自主検査を行う事業用電気工作物を設置する者は、使用前自主検査の実施に係る体制について、主務省令で定める時期(第七項の通知を受けている場合にあつては、当該通知に係る使用前自主検査の過去の評定の結果に応じ、主務省令で定める時期)に、原子力を原動力とする発電用の事業用電気工作物以外の事業用電気工作物であつて経済産業省令で定めるものを設置する者にあつては経済産業大臣の登録を受けた者が、その他の者にあつては主務大臣が行う審査を受けなければならない。
4 前項の審査は、事業用電気工作物の安全管理を旨として、使用前自主検査の実施に係る組織、検査の方法、工程管理その他主務省令で定める事項について行う。
5 第三項の経済産業大臣の登録を受けた者は、同項の審査を行つたときは、遅滞なく、当該審査の結果を経済産業省令で定めるところにより経済産業大臣に通知しなければならない。
6 主務大臣は、第三項の審査の結果(前項の規定により通知を受けた審査の結果を含む。)に基づき、当該事業用電気工作物を設置する者の使用前自主検査の実施に係る体制について、総合的な評定をするものとする。
7 主務大臣は、第三項の審査及び前項の評定の結果を、当該審査を受けた者に通知しなければならない。

【電気事業法53条】自家用電気工作物の使用の開始

(自家用電気工作物の使用の開始)
第53条 自家用電気工作物を設置する者は、その自家用電気工作物の使用の開始の後遅滞なく、その旨を主務大臣に届け出なければならない。ただし、第四十七条第一項の認可又は同条第四項、第四十八条第一項若しくは第五十一条の二第三項の規定による届出に係る自家用電気工作物を使用する場合及び主務省令で定める場合は、この限りでない。

この規定で、自家用電気工作物使用開始届出書を提出する必要がある場合は、工事計画の認可又は届出に係る自家用電気工作物(需要設備の場合は受電電圧1万V以上のもや非常用予備発電装置等)を他の者から譲り受けたり、借り受けて自家用電気工作物として使用する場合等です。

【補足】電気事業法51条(使用開始後届出)と電気事業法53条(事前届出)の違い

自家用電気工作物のうち「電気事業法施行規則 別表第二および別表第六」に定められている電気工作物は、電気事業法51条(使用開始後届出)が適用されます。
そうでないものは、電気事業法53条(事前届出)が適用されます。

【例】
3000kWの太陽光発電所→事前届け出と使用前自主検査が必要(電気事業法53条)
1500kWの太陽光発電所→事業者の使用前自己確認が必要(電気事業法51条の2)
200kWの太陽光発電所→届出のみ必要(電気事業法51条の2)

【施行規則】第62-67条(工事計画及び検査)

第三款 工事計画及び検査
(工事計画の認可等)
第62条 法第四十七条第一項の主務省令で定める事業用電気工作物の設置又は変更の工事は、別表第二の上欄に掲げる工事の種類に応じて、それぞれ同表の中欄に掲げるもの及びこれ以外のものであって急傾斜地の崩壊による災害の防止に関する法律(昭和四十四年法律第五十七号)第三条第一項の規定により指定された急傾斜地崩壊危険区域(以下「急傾斜地崩壊危険区域」という。)内において行う同法第七条第一項各号に掲げる行為(当該急傾斜地崩壊危険区域の指定の際既に着手しているもの及び急傾斜地の崩壊による災害の防止に関する法律施行令(昭和四十四年政令第二百六号)第二条第一号から第八号までに掲げるものを除く。)に係るもの(以下「制限工事」という。)とする。
2 法第四十七条第二項ただし書の主務省令で定める軽微な変更は、別表第二の中欄若しくは下欄に掲げる変更の工事、別表第四の下欄に掲げる工事又は急傾斜地崩壊危険区域内において行う制限工事を伴う変更以外の変更とする。
3 法第四十七条第五項ただし書の主務省令で定める場合は、次条第一項第一号の工事計画書の記載事項の変更を伴う場合以外の場合とする。

第63条 法第四十七条第一項又は第二項の認可を受けようとする者は、様式第四十七の工事計画(変更)認可申請書に次の書類を添えて提出しなければならない。ただし、その申請が変更の工事に係る場合であって、取替えの工事に係るときは第二号の書類を、廃止の工事に係るときは同号及び第三号の書類を添付することを要しない。
一 工事計画書
二 当該事業用電気工作物の属する別表第三の上欄に掲げる種類に応じて、同表の下欄に掲げる書類
三 工事工程表
四 変更の工事又は工事の計画の変更に係る場合は、変更を必要とする理由を記載した書類
2 前項第一号の工事計画書には、申請に係る事業用電気工作物の種類に応じて、別表第三の中欄に掲げる事項(その申請が修理の工事に係る場合は、修理の方法)を記載しなければならない。この場合において、その申請が変更の工事(取替え、修理又は廃止の工事を除く。)又は工事の計画の変更に係るものであるときは、変更前と変更後とを対照しやすいように記載しなければならない。
3 別表第二の中欄に掲げる工事の計画を分割して法第四十七条第一項の認可の申請をする場合は、第一項各号の書類のほか、当該申請に係る部分以外の工事の計画の概要を記載した書類を添えてその申請をしなければならない。
4 第一項の申請書並びに同項及び前項の添付書類の提出部数は、正本一通とする。

第64条 法第四十七条第五項の規定による届出をしようとする者は、様式第四十八の工事計画軽微変更届出書に変更を必要とする理由を記載した書類を添えて提出しなければならない。
2 前項の届出書及び添付書類の提出部数は、正本一通とする。

(工事計画の事前届出)
第65条 法第四十八条第一項の主務省令で定めるものは、次のとおりとする。
一 事業用電気工作物の設置又は変更の工事であって、別表第二の上欄に掲げる工事の種類に応じてそれぞれ同表の下欄に掲げるもの(事業用電気工作物が滅失し、若しくは損壊した場合又は災害その他非常の場合において、やむを得ない一時的な工事としてするものを除く。)
二 事業用電気工作物の設置又は変更の工事であって、別表第四の上欄に掲げる工事の種類に応じてそれぞれ同表の下欄に掲げるもの(別表第二の中欄若しくは下欄に掲げるもの、及び事業用電気工作物が滅失し、若しくは損壊した場合又は災害その他非常の場合において、やむを得ない一時的な工事としてするものを除く。)
2 法第四十八条第一項の主務省令で定める軽微な変更は、別表第二の下欄に掲げる変更の工事又は別表第四の下欄に掲げる工事を伴う変更以外の変更とする。

第66条 法第四十八条第一項の規定による前条第一項第一号に定める工事の計画の届出をしようとする者は、様式第四十九の工事計画(変更)届出書に次の書類を添えて提出しなければならない。ただし、その届出が変更の工事に係る場合であって、取替えの工事に係るときは第二号の書類を、廃止の工事に係るときは同号及び第三号の書類を添付することを要しない。
一 工事計画書
二 当該事業用電気工作物の属する別表第三の上欄に掲げる種類に応じて、同表の下欄に掲げる書類
三 工事工程表
四 変更の工事又は工事の計画の変更に係る場合は、変更を必要とする理由を記載した書類
2 法第四十八条第一項の規定による前条第一項第二号に定める工事の計画の届出をしようとする者は、様式第四十九の工事計画(変更)届出書に次の書類を添えて提出しなければならない。
一 公害の防止に関する工事計画書
二 当該事業用電気工作物の属する別表第五の上欄に掲げる種類に応じて、同表の下欄に掲げる書類
三 変更の工事又は工事の計画の変更に係る場合は、変更を必要とする理由を記載した書類
3 届出に係る事業用電気工作物の種類に応じて、第一項第一号の工事計画書には別表第三の中欄に掲げる事項(その届出が修理の工事に係る場合は、修理の方法)を、第二項第一号の公害の防止に関する工事計画書には別表第五の中欄に掲げる事項を、記載しなければならない。この場合において、その届出が変更の工事(取替え、修理又は廃止の工事を除く。)又は工事の計画の変更に係るものであるときは、変更前と変更後とを対照しやすいように記載しなければならない。
4 別表第二の下欄又は別表第四の下欄に掲げる工事の計画を分割して法第四十八条第一項前段の規定による届出をする場合は、第一項各号又は第二項各号の書類のほか、当該届出に係る部分以外の工事の計画の概要を記載した書類を添えてその届出をしなければならない。
5 第一項及び第二項の届出書並びに第一項、第二項及び前項の添付書類の提出部数は、正本一通とする。

(添付書類の省略)
第67条 法第四十七条第一項若しくは第二項の認可を受けようとする場合又は法第四十八条第一項の規定による届出をしようとする場合において、その申請書又は届出書に添付すべき書類のうち、経済産業大臣(令第二十七条第三項の表第十六号の権限に係る事業用電気工作物に係る場合は、当該権限を行使する産業保安監督部長。第七十条において同じ。)がその認可の申請又は届出に係る事業用電気工作物の型式、設計等から見て添付することを要しない旨の指示をしたものについては、第六十三条第一項又は前条第一項若しくは第二項の規定にかかわらず、添付することを要しない。
2 水力発電所における水力設備(二以上の者が管理するものであって、かつ、これらの者を代表する者と当該水力発電所の設置者が異なるものに限る。)のうち次の各号に掲げるものの設置又は変更の工事をしようとする者が法第四十八条第一項の規定による届出をしようとする場合は、前条第一項の規定にかかわらず、同項各号に掲げる書類の添付を要しない。ただし、この場合において、河川法(昭和三十九年法律第百六十七号)第二十六条第一項の許可に係る申請書の写しを添付しなければならない。
一 ダム(洪水吐きゲート操作用予備動力設備及び洪水吐きゲートの制御に係る設備を除く。)
二 取水設備
三 貯水池又は調整池

【例】送電線路の工事

電気事業法 施行規則 別表第三 (第六十三条、第六十六条関係)

【電気工作物の種類】
「三 送電線路(電線路と一体的に工事が行われる送電線引出口の遮断器(需要設備と電気的に接続するためのものを除く。)を含む。以下この項において同じ。)」

【記載すべき事項】
1 送電線路の名称及び区間
2 送電線路の電圧(設計電圧と異なる場合は、設計電圧を付記すること。)

【添付書類(認可の申請又は届出に係る工事の内容に関係あるものに限る。)】
・送電関係一覧図
・事業用電気工作物が電気の円滑な供給を確保するため技術上適切なものであることの説明書(電圧十七万ボルト以上の電力系統に係る事業用電気工作物であって、一般電気事業の用に供されるものに係る場合に限る。)
・急傾斜地崩壊危険区域内において行う制限工事に係る場合は、当該区域内の急傾斜地の崩壊の防止措置に関する説明書
・送電線路の経路及び開閉所の位置並びにその送電線路の維持のための保安通信設備の通信経路を明示した縮尺二十万分の一以上の地形図
・気候及び立地条件についての説明書(地中電線路及び開閉所に係るものを除く。)
・新技術の内容を十分に説明した書類

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