【電験3種】水力発電所(水路式発電)の仕組み

電験3種における水力発電所(水路式発電)の仕組みについてまとめました。

水力発電所(水路式発電)の基本構成

水路式の水力発電所は、自然にある河川の勾配から落差を得ます。
川の上流に低い堰(取水ダム)を作って取水し、本来の河川ルートとは異なる水路により落差が得られるところまで水を導き発電します。
河川は緩やかな勾配が多いですが、水路を使って短い水平距離で大きな落差を得ることで発電出力を上げることができます。
流れ込み式と組み合わされることが多いです。

要素 役割
取水堰(取水ダム) 河川の水をせき止めて取水するための堰(ダム)。
取水口 河川の水を水路に導くための入り口。
沈砂池 流水中の土砂などを沈殿させて流れから除くための池。
導水路 取水口から水槽までの水の通り道。
水槽 流量の調整を行う。
水圧管 水槽から水車に水を送るための管(鋼材でできた管は水圧鉄管という)。
発電所(水車) 水圧管から流れてくる水流で水車を回転させて発電する。
放水路 発電所から放出される水を元の河川に戻すための水の通り道。

水路の種類

水力発電所に使用される水路の種類は、大別して「開きょ式」「無圧トンネル式」「圧力トンネル式」があります。

サージタンク(水撃作用による破損防止)

水圧管内で水流の速さが急激に変化すると、水圧管内の圧力が急激に変化します。特に水圧が急激に上昇すると水圧管が破損しやすくなります(水撃作用、ウォーターハンマーという)。
これを防ぐために、水路の間に水撃作用を設けます。
サージタンク内部の水位を昇降させることで水圧管内の圧力変化を軽減します。

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