【活線作業とは】活線作業用工具・労働安全衛生規則

電力分野における「活線作業」「活線作業用工具」の意味についてまとめました。

活線作業とは

活線作業(かっせんさぎょう)とは、送配電線の修理を、電力が供給されている状態で行うことです。
電力の供給を停止しないため、近隣住民に迷惑をかけることなく作業できますが、感電の危険性が高い作業となります。
そのため、定められた活線作業用の装備(工具、防護服など)や操作手順にしたがって作業する必要があります。

活線作業の主な内容

送電線における活線作業は、次のようなケースが多いです。

・碍子(がいし)の点検・補修・取替え
・クランプ(碍子を吊り下げる金具)の点検・補修・取替え
・碍子表面の清掃
など

活線作業用工具

感電防止のため、活線作業には、耐圧性の高い絶縁棒を使って作業するのが主流となってきています。
主な活線作業用工具は次の通りです。

工具名 内容
高圧カットアウト操作棒 充電中の高圧カットアウト(PCS:Primary Cutout Switch)を操作する場合に使用。高圧カットアウトとは、高圧の配電路の開閉や、変圧器の一次側に設置しての開閉動作や過負荷保護用として使用される、高圧開閉器の1つです。
断路器操作用フック棒(ディスコン棒) 断路器(遮断器)や負荷開閉器を操作するのに使用。断路器とは、電力回路の無負荷時の電圧を開閉する電力機器です。
間接操作用棒(ホットスティック) 充電された高圧電路などを活線のまま工事を行う場合に使用。先端に各種器具(ペンチ・ドライバー)を取り付けて作業できます。

ディスコン棒の動画

ホットスティックの動画

安衛則第342条(高圧活線近接作業)

高圧活線に近づいて作業する場合、「安衛則第342条(高圧活線近接作業)」に基づいて作業を行う必要があります。

■労働安全衛生規則 第二編 第五章 電気による危険の防止

安衛則第342条(高圧活線近接作業)
第三百四十二条 事業者は、電路又はその支持物の敷設、点検、修理、塗装等の電気工事の作業を行なう場合において、当該作業に従事する労働者が高圧の充電電路に接触し、又は、当該充電電路に対して頭上距離が三十センチメートル以内又は躯(く)側距離若しくは足下距離が六十センチメートル以内に接近することにより感電の危険が生ずるおそれのあるときは、当該充電電路に絶縁用防具を装着しなければならない。ただし、当該作業に従事する労働者に絶縁用保護具を着用させて作業を行なう場合において、当該絶縁用保護具を着用する身体の部分以外の部分が当該充電電路に接触し、又は接近することにより感電の危険が生ずるおそれのないときは、この限りでない。
2 労働者は、前項の作業において、絶縁用防具の装着又は絶縁用保護具の着用を事業者から命じられたときは、これを装着し、又は着用しなければならない。

参考:https://www.jaish.gr.jp/anzen/hor/hombun/hor1-2/hor1-2-1-2h5-0.htm

参考文献・関連ページ
1 電圧の区分と施設規制 – 日本電気技術者協会
2 電気・電子回路入門
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