【電験3種】太陽電池発電所の「使用前自主検査」「使用前自己確認」について

太陽電池発電所の「工事計画の届出」「使用前自主検査」「使用前自己確認」についてまとめました。

使用前自主検査・使用前安全管理審査

安全管理審査については「使用前・定期安全管理審査実施要領(内規)」に要領が記載されています。
また、使用前自主検査については「使用前自主検査及び使用前自己確認の方法の解釈」にその方法が記載されています。

項目 概要
外観検査 工事計画通りであること、電技に適合していること等の設置状況の確認。
接地抵抗測定 接地方法に応じ接地抵抗値を測定し、電技解釈第19条で規定された値以下であることを確認、他。
絶縁抵抗測定 使用電圧に応じ絶縁抵抗値を測定し、低圧(太陽電池、逆変換装置、集合端子箱)、高圧・特高圧の判定基準(電技解釈)に基づく値を満たすことを確認。
絶縁耐力試験 試験電圧を印加し絶縁の異常の有無を確認。電技解釈第14条~第18条又はJIS規格に基づく。加害製品は、IEC規格等に準拠。
保護装置試験 保護装置の動作により関連機器の正常動作を確認。電技解釈第38条、第40条、第46条、第47条。
遮断器関係試験 遮断器の操作用駆動電源の附属タンク容量試験等。付属タンクのある遮断機(空気、ガス)の場合に必要。
総合インターロック試験 事故を模擬し、保護装置の動作による安全停止を確認。発電プラントが自動的かつ安全に停止するとともに、警報と表示等が正常に動作することを確認。
制御電源喪失試験 制御電源喪失時、遮断器等が正常に動作することを確認。発電プラントが自動的かつ安全に規定の状態に移行すること、かつ遮断機が正常に動作し、かつ警報、表示等が正常に出ること。
負荷遮断試験 1/4~4/4までの負荷遮断時の異常の有無を確認。負荷遮断時の電圧変動が制限値内かつ安全に停止すること。
遠隔監視制御試験 遠隔による遮断器の開閉操作等の正常動作を確認。遠隔で機器操作を行い、機器の動作および表示等が正常に行われること。
負荷試験(出力試験) 定格出力等の連続運転時に異常がないことを確認。逆変換装置がJIS等に基づく向上試験における温度上昇試験において、各部が異常のないこと。
騒音測定 騒音値が規制基準に適合することを確認。騒音規制法に規定する発電所の場合。
振動測定 振動値が規制基準に適合することを確認。振動規制法に規定する発電所の場合。

【3-1】外観検査

(1) 外観検査
(a) 検査方法
検査対象となる電気工作物の設置状況について、工事の計画に従って工事が行われていること及
び電技に適合していることを目視により確認する。なお、判定基準の②、③、④、⑩、⑪、⑬を確認する場合は書類等によって確認することもできる。

(b) 判定基準
① 中性点直接接地式電路に接続する変圧器には、油流出防止設備が施設されていること。(電技第19条第10項)
② 必要な箇所に所定の接地が行われていること。(電技解釈第17条~第19条、第21条、第22条、第24条、第25条、第27条~第29条、第37条)
③ 高圧又は特別高圧用の機械器具の充電部が、取扱者が容易に触れないように施設されていること。(電技解釈第21条、第22条)
④ アークを発生する器具と可燃性物質との離隔が十分であること。(電技解釈第23条)
⑤ 高圧又は特別高圧電路中の過電流遮断器の開閉状態が容易に確認できること。(電技解釈第34条)
⑥ 高圧及び特別高圧の電路において電線及び電気機械器具を保護するため必要な箇所に過電流遮断器が施設されていること。(電技解釈第34条、第35条)
⑦ 高圧及び特別高圧の電路に地絡を生じた時に自動的に電路を遮断する装置が必要な箇所に施設されていること。(電技解釈第36条)
⑧ 太陽電池発電所の高圧及び特別高圧の電路において、架空電線の引込口及び引出口又はこれに近接する箇所に避雷器が施設されていること。(電技解釈第37条)
⑨ 太陽電池発電所の周囲に、柵、塀等が施設されており、出入口に施錠装置及び立入禁止表示が施設されていること。(電技解釈第38条)
⑩ 太陽電池発電所の周囲の柵、塀等の高さと柵、塀等から特別高圧の充電部までの距離との和が規定値以上であること。(電技解釈第38条)
⑪ ガス絶縁機器等の圧力容器が規定どおり施設されていること。(電技解釈第40条)
⑫ 発電機、特別高圧用の変圧器、電力用コンデンサ又は分路リアクトル及び調相機に必要な保護装置が施設されていること。(電技解釈第42条、第43条)
⑬ 検査の対象となる電気工作物が工事計画書の記載事項どおりに施設されていること。

【電験3種】太陽電池発電所の使用前自主検査・自己確認の「外観検査」
電験3種で出題される太陽電池発電所の使用前自主検査・自己確認の「外観検査」についてをまとめました。

【3-2】接地抵抗測定

(2) 接地抵抗測定

(a) 検査方法
次に示す接地方法に応じて以下の測定方法により接地抵抗値を測定する。
① 機器ごとに接地する「単独接地」;直読式接地抵抗計による測定
② いくつかの接地箇所を連絡して接地する「連接接地」;直読式接地抵抗計による測定
③ 接地線を網状に埋設し、各交流点で連接する「網状(メッシュ)接地」;電圧降下法による測定
なお、連接接地法及びメッシュ接地法により接地されている場合であって、変更の工事の場合は、当該設備と既設接地極・網との導通試験に替えることができる。

(b) 判定基準
接地抵抗値が電技解釈第17条又は第24条第1項第2号で規定された値以下であること。

【3-3】絶縁抵抗測定

(3) 絶縁抵抗測定
(a) 検査方法
① 低圧電路の絶縁測定は発電機の界磁回路等特に必要と認められる回路について行うものとする。
② 高圧及び特別高圧電路の絶縁抵抗測定は絶縁耐力試験の回路について行う。
③ 絶縁抵抗の測定は、JIS C1302「絶縁抵抗計」に定められている絶縁抵抗計を使用するものとし、低圧の機器及び電路については、500V絶縁抵抗計高圧又は特別高圧の機器及び電路については、1,000V絶縁抵抗計を使用して測定する。
④ 絶縁抵抗値は「1分値」を採用するものとする。ただし、被測定機器の静電容量が大きいため(長い地中ケーブル等を含む場合)短時間では絶縁抵抗計の指針が静止しないときは、指針が静止後の値を採用する。(3分以上測定を継続する必要はない。)
(b) 判定基準
① 低圧電路の電線相互間及び電路と大地との間の絶縁抵抗は、電路の使用電圧が300V以下で対地電圧が150V以下の電路では0.1MΩ以上、300V以下で対地電圧が150Vを超えるものは0.2MΩ以上、300Vを超える低圧電路では0.4MΩ以上であること。
② 高圧及び特別高圧の電路については、大地及び他の電路(多心ケーブルにあっては他の心線、変圧器にあっては他の巻線)と絶縁されていることが確認できること。

【3-4】絶縁耐力試験

(4) 絶縁耐力試験

(a) 検査方法
電力回路や機器の使用電圧に応じて電技解釈第14条から第16条までに定められている試験電圧を印加する。また、特別高圧の電路、変圧器の電路及び器具等の電路の絶縁耐力を電技解釈第15条第4号第16条第1項第2号第16条第6項第3号又は第16条第6項第5号に基づき絶縁耐力試験を実施したことを確認できたものについては、常規対地電圧を電路と大地との間に連続して印加することができる。ただし、電技解釈第16条第5項第2号に適合する絶縁性能を有することが確認できた太陽電池モジュールについては、現地での絶縁耐力試験は省略できるものとする。なお、常規対地電圧とは、通常の運転状態で主回路の電路と大地との間に加わる電圧をいう。

(b) 判定基準
試験電圧を連続して10分間加えた後、絶縁抵抗測定を行い絶縁に異常のないこと。また、電技解釈第15条第4号、第16条第1項第2号、第16条第6項第3号又は第16条第6項第5号によって実施した場合には、常規対地電圧を連続して10分間加え、絶縁に異常がないこと。

【ポイント】
・「太陽電池モジュール」は「」に適合したものであれば試験省略できるが、それ以外は各解釈に適合したものであっても省略はできない(試験電圧を常規対地電圧に緩和できるだけ)。

【電技解釈第16条第5項第2号】

5 太陽電池モジュールは、次の各号のいずれかに適合する絶縁性能を有すること。
一 最大使用電圧の1.5倍の直流電圧又は1倍の交流電圧(500V未満となる場合は、500V)を充電部分と大地との間に連続して10分間加えたとき、これに耐える性能を有すること。
二 使用電圧が低圧の場合は、日本産業規格 JIS C 8918(2013)「結晶系太陽電池モジュール」の「7.1 電気的性能」又は日本産業規格 JIS C 8939(2013)「薄膜太陽電池モジュール」の「7.1 電気的性能」に適合するものであるとともに、省令第58条の規定に準ずるものであること。

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【3-5】保護装置試験

(5) 保護装置試験

(a) 検査方法
電技解釈第34条、第36条又は第43条で規定される保護装置ごとに、関連する継電器を手動等で接点を閉じるか又は実際に動作させることにより試験する。

(b) 判定基準
関連する遮断器、故障表示器、警報装置、遮断器の開閉表示等が正常に動作すること。

【3-6】遮断器関係試験

(6) 遮断器関係試験

(a) 検査方法
① 付属タンク(アキュームレータを含む。以下同じ。)の容量試験
遮断器又は開閉器について、操作用駆動源(圧縮空気、圧油等)の付属タンクの供給元弁を閉じて、圧縮空気等が補給されない状態で入切の操作を連続して1回以上(再閉路保護方式の場合は2回以上)行い、当該機器の動作、開閉表示器の表示を確認する。なお、遮断器に不完全投入(開放)を防止するための鎖錠装置がある場合は、付属タンクの圧力を変動させて鎖錠及び復帰用圧力継電器の動作を行わせ、当該機器の動作、開閉表示器の表示を確認する。
② 駆動力発生装置自動始動停止試験
付属タンクの排出弁を静かに開いて圧力を徐々に下げ駆動力発生装置を自動始動させ、その時の圧力を測定する。駆動力発生装置が始動した後に排出弁を閉鎖して圧力を徐々に上げ、運転中の駆動力発生装置が自動停止する時の圧力を測定する。
③ 駆動力発生装置付属タンク安全弁動作試験
付属タンクの出口止め弁を閉めて、駆動力発生装置を運転して圧力を徐々に上げ、その付属タンクに設置してある安全弁の吹出圧力を測定する。

(b) 判定基準
① 設定どおりの動作が行われること。
② 自動始動及び自動停止が設定圧力の範囲内で行われること。
③ 安全弁の吹出圧力が付属タンクの最高使用圧力以下であること。

【3-7】総合インターロック試験

(7) 総合インターロック試験
(a) 検査方法
発電設備を軽負荷運転させ、総合インターロックが作動する原因となる電気的要素及び機械的要素のそれぞれについて事故を模擬し、これに係る保護継電装置を実動作又は手動で接点を閉じて動
作させる。なお、本試験により確認すべき内容が保護装置試験、制御電源喪失試験又は負荷遮断試験(現地で実施するものに限る。)と併せて行える場合は、複数の試験を同時に実施することができるものとする。
(b) 判定基準
プラントが自動的かつ安全に停止するとともに関連する警報、表示等が正常に動作すること。

【3-8】制御電源喪失試験

(8) 制御電源喪失試験
(a) 検査方法
発電設備を運転中に制御電源を喪失させたときに過渡変化する主要パラメーターの測定並びに遮断器、開閉器等の開閉の状況及び警報、表示等を確認する。なお、本試験により確認すべき内容が保護装置試験、総合インターロック試験又は負荷遮断試験(現地で実施するものに限る。)と併せて行える場合は、複数の試験を同時に実施することができるものとする。

(b) 判定基準
プラントが自動的、かつ、安全に規定の状態に移行すること及び測定結果に異常が認められないこと並びに遮断器、開閉器が正常に動作し、かつ警報、表示等が正常に出ること。

【3-9】負荷遮断試験

(9) 負荷遮断試験
(a) 検査方法
発電設備出力の1/4負荷運転状態から負荷遮断し、異常のないことを確認した後、順次2/4、3/4、4/4負荷運転まで段階的に試験を行う。発電電圧について、過渡変化を記録できる測定機器(発電所の構外に施設する監視制御装置等を
含む。)により確認する。なお、必要な負荷運転での現地試験の実施が困難であった場合は、工場試験の結果から判断して支障ないと認められるものについては記録により確認できるものとする。

(b) 判定基準
負荷遮断後、発電電圧等負荷遮断時に過渡変化するパラメーターの変動が制限値内にあり、かつ、プラントは安全に規定の状態へ移行すること。

【3-10】遠隔監視制御試験

(10) 遠隔監視制御試験
(a) 検査方法
発電制御所において、電技解釈第47条の2で規定された被制御発電所の主機の自動始動停止操作、あるいは必要な遮断器等の開閉操作及び運転に必要な制御開閉器類の制御操作を遠隔で行い、当該機器が動作すること及び発電制御所に状態変化が表示されることを確認する。

(b) 判定基準
被制御発電所の関係機器が正常に動作すること、及び被制御発電所の状態変化が正しく発電制御所又は技術員駐在所に表示されること。

【3-11】負荷試験(出力試験)

(11) 負荷試験(出力試験)
(a) 試験方法
発電設備を可能な限り定格出力、定格電圧及び定格力率に保持して機器各部の温度上昇が飽和状態になるまで連続運転し、逆変換装置、変圧器等の異常な温度上昇、異常振動、異音等の有無及び高調波(電圧歪率)を測定機器(発電所の構外に施設する監視制御装置等を含む。)、警報の有無及び所内巡視等の方法により確認する。
連続運転中に巡視点検できない箇所については、連続運転終了後に実施する。
ただし、電技解釈第20条に基づき温度上昇試験を実施したことを確認できたもの及びJEC-2470(2005)に基づく温度上昇試験を実施したことを確認できた逆変換装置については、現地での負荷試験は省略できるものとする。

(b) 判定基準
発電設備の各装置の定格は工事計画書どおりであり、かつ、異常が認められないこと。

【電験3種】太陽電池発電所の使用前自主検査・自己確認の「負荷試験(出力試験)」
電験3種で出題される太陽電池発電所の使用前自主検査・自己確認の「負荷試験(出力試験)」についてをまとめました。

【3-12】騒音測定

(12) 騒音測定
(a) 検査方法
騒音規制法第2条第1項に規定する特定施設を設置する発電所であって、同法第3条第1項に規定する指定地域内に存する発電所について、JIS Z8731に規定する方法によって測定を行う。

(b) 判定基準
騒音規制法第4条第1項又は第2項の規定による規制基準に適合していること。

【3-13】振動測定

(13) 振動測定
(a) 検査方法
振動規制法第2条第1項に規定する特定施設を設置する発電所であって、同法第3条第1項に規定する指定地域内に存する発電所について、特定工場等において発生する振動に関する基準に規定する方法によって測定を行う。

(b) 判定基準
振動規制法第4条第1項又は第2項の規定による規制基準に適合していること。

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