【回転運動とは】位回転数と角速度、慣性モーメント

回転運動とは?位回転数と角速度、慣性モーメントについて紹介します。

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【回転運動とは】

回転運動とは物体または質点が、ある一定の点や直線のまわりを一定角だけまわることです。
t秒間に物体がOの回りをθだけ回転したとき、θを角変位といい、回転速度(角速度)ωは以下のようになります。

(1)   \begin{eqnarray*} \omega=\frac{\theta}{t} [rad/s] \end{eqnarray*}

回転半径r[m]の円周上(長さ2πr)を物体が速さv[m/s]で運動している場合、周期(1周するのにかかる時間)をT[s]とすると、速さv[m/s]は以下のようになります。

(2)   \begin{eqnarray*} v=\frac{2\pi r}{T} \end{eqnarray*}

回転の速さを表す単位として、1秒あたり何ラジアン角度が変化するか表したものを角速度ω[rad/s]いい、以下の式が成り立ちます。

(3)   \begin{eqnarray*} \omega=\frac{2\pi}{T} \end{eqnarray*}

よって、円周上の速さv[m/s]と角速度 ω[rad/s]の関係は以下のようになり、同じ角速度なら、半径が大きいほど、大きな速さを持つことになります。

(4)   \begin{eqnarray*} v=r\omega \end{eqnarray*}

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【回転数と角速度】

1分間に物体が回転する数を回転数N[rpm、min-1]といいます。
1[rpm]は、1分間に1回転(2π[rad])することを示し、1秒間では1/60回転(2π/60[rad])します。
よって、角速度と回転数の関係は次の式で表すことができます。

(5)   \begin{eqnarray*} \omega=\frac{2\pi N}{60} [rad/s] \end{eqnarray*}

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【慣性モーメント】回転運動の運動エネルギー(仕事)

物体がある速度で運動したとき、この速度を維持しようとする力を慣性モーメントといいます。
質量m[kg]の物体が速度v[m/s]で運動しているときの仕事(運動エネルギー)は、次の式で表すことができます。

(6)   \begin{eqnarray*} W=\frac{1}{2}mv^2 [J] \end{eqnarray*}

これを回転運動について考えます。上式と「v=rw」より

(7)   \begin{eqnarray*} W=\frac{1}{2}m(rw)^2 = \frac{1}{2}mr^2w^2 [J] \end{eqnarray*}

となります。上式の中でmr^2は物体の質量、回転運動の半径であり、回転数N(角速度ω)と関係のない定数です。
この値を回転軸に対する慣性モーメントJといいます。

(8)   \begin{eqnarray*} W=\frac{1}{2}Jw^2 [J] J=mr^2 [J] \end{eqnarray*}

慣性モーメントJは、物体の回転の難しさを表わします。
この式から角加速度αで加速させるためのトルクが算出できます。

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