M5Stackの開発環境をArduino IDEで構築する方法について入門者向けに紹介します。
【Windows10編】Arduino IDEのインストール~各種設定
M5Stackは、カラーディスプレイ、Wi-Fi、Bluetooth、microSDカードスロット、バッテリーなどを備えたコンパクトで便利なモジュールです。
(Arduinoよりも最初から色々と搭載されていて、コンパクトな感じです)
ESP32を搭載しているため、Arduino環境での開発もできます。
今回は、M5Stackの開発環境をArduino IDEで構築する手順を紹介してきます。
詳細(M5Stack全般についてはこちら)

動画解説版
本記事の内容は動画でも解説しています。
● Arduino IDEをPCにインストールします。

● デバイスドライバを公式ページ(https://m5stack.com/pages/download)からダウンロードし、インストールします。
※お使いのPCの環境にあったものをクリックしてダウンロード
● ダウンロードしたZIPファイルを解凍します。
Windowsの場合、中にあるインストーラのうち、お使いのWindowsのビット数に合わせて、ドライバをインストールします。
種別 | 操作 |
---|---|
32ビット版Windows | 「CP210xVCPInstaller_x86_vx.x.x.x.exe」をダブルクリックしてインストール |
64ビット版Windows | 「CP210xVCPInstaller_x64_vx.x.x.x.exe」をダブルクリックしてインストール |
● M5StackをPCにUSB接続します。次に、デバイスマネージャを開き、CP210x USB to UART Bridgeのポート番号を確認します。
(下画像の例ではCOM7です。表示されない場合はパソコンを再起動します)
● Arduino IDEを起動します。
つぎに、メニューから[ファイル] -> [環境設定]と選択します。
● 追加のボードマネージャーに、「https://dl.espressif.com/dl/package_esp32_index.json」を設定します。
● メニューから[ツール] -> [ボード:~] -> [ボードマネージャ…]を選択します。
● ダイアログで「ESP32」と検索し、[Install]をクリックします。
● メニューから[スケッチ] -> [ライブラリのインクルード] -> [ライブラリの管理…]を選択します。
● ダイアログで「M5Stack」と検索し、「M5Stack by M5Stack」をインストールします。
これで環境構築作業は完了です。
M5Stackのサンプルプログラム(サンプルスケッチ)を実行し、動作確認をしてみます。
● M5StackをPCにUSB接続します。次に、デバイスマネージャを開き、CP210x USB to UART Bridgeのポート番号を確認します。
● メニューから[ツール] -> [ボード:~] -> [M5Stack-Core-ESP32]を選択します。
● メニューから[ツール] -> [シリアルポート]をクリックし、先程確認したCOMポートを選択します。(下画像はCOM7だった場合の例)
● メニューから[ツール]をクリックし、以下のように設定されていることを確認します。
項目 | 設定 |
---|---|
ボード | M5Stack-Core-ESP32 |
ボーレート(通信速度) | 921600 |
COMポート | ②で確認したCOMポート |
● [ファイル] -> [スケッチ例] -> [M5Stack] -> [Basics] -> [HelloWorld]を選択します。
● [→]ボタンをクリックすると、コンパイルとM5Stackへの書き込みが始まるので終わるまで待ちます。
書き込みが終わると、M5StackのLCDに「Hello World!」と表示されます。
【Mac編】
補足
M1 Mac + macOS Big Sur + Arduino IDEの環境では、2021年1月時点ではそのまま書き込もうとするとエラーが発生します。その場合は以下記事の追加作業が必要になります。

● Arduino IDEをPCにインストールします(以下記事を参照)。

● デバイスドライバを公式ページ(https://m5stack.com/pages/download)からダウンロードし、インストールします。
● ダウンロードしたZIPファイル(CP210x_VCP_MacOS.zip)を解凍します。
中にあるイメージファイル(SiLabsUSBDriverDisk.dmg)を実行して指示に従いドライバをインストールします。
● M5StackをPCにUSB接続します。次に、デバイスマネージャを開き、CP210x USB to UART Bridgeのポート番号を確認します。
(下画像の例ではCOM7です。表示されない場合はパソコンを再起動します)
● Arduino IDEを起動します。
つぎに、メニューから[ファイル] -> [環境設定]と選択します。
● 追加のボードマネージャーに、「https://dl.espressif.com/dl/package_esp32_index.json」を設定します。
※2021年1月現在では、1.0.4がリリース版の最新バージョンです。M1 Macをお使いの場合は1.0.5RC以上にする必要があるため「https://raw.githubusercontent.com/espressif/arduino-esp32/gh-pages/package_esp32_dev_index.json」を追加します。
● メニューから[ツール] -> [ボード:~] -> [ボードマネージャ…]を選択します。
● ダイアログで「ESP32」と検索し、[Install]をクリックします。
● メニューから[スケッチ] -> [ライブラリのインクルード] -> [ライブラリの管理…]を選択します。
● ダイアログで「M5Stack」と検索し、「M5Stack by M5Stack」をインストールします。
これで環境構築作業は完了です。
M5Stackのサンプルプログラム(サンプルスケッチ)を実行し、動作確認をしてみます。
● M5StackをPCにUSB接続します。次に、ターミナルを開いて以下のコマンドを実行し、ボードが接続されているシリアルポートを確認します。
$ ls -l /dev/tty.*
● メニューから[ツール] -> [ボード:~] -> [M5Stack-Core-ESP32]を選択します。
● メニューから[ツール] -> [シリアルポート]をクリックし、先程確認したCOMポートを選択します。(下画像はCOM7だった場合の例)
● メニューから[ツール]をクリックし、以下のように設定されていることを確認します。
項目 | 設定 |
---|---|
ボード | M5Stack-Core-ESP32 |
ボーレート(通信速度) | 921600 |
COMポート | ②で確認したCOMポート |
● [ファイル] -> [スケッチ例] -> [M5Stack] -> [Basics] -> [HelloWorld]を選択します。
● [→]ボタンをクリックすると、コンパイルとM5Stackへの書き込みが始まるので終わるまで待ちます。
書き込みが終わると、M5StackのLCDに「Hello World!」と表示されます。

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