【リン酸鉄リチウムイオン電池とは】特徴、安全性

リン酸鉄リチウムイオン電池とは?特徴、安全性についてまとめました。

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【リン酸鉄リチウムイオン電池とは】仕組みと特徴

リン酸鉄リチウムイオン電池は、正極材料にリン酸鉄リチウム(LiFePO4)を使用したリチウムイオン電池です。
以下の特徴があります。

【安全性】
●結晶構造が強固なため熱安定性が高い(高温、低温下でも使用しやすく、熱暴走も起きにくい)。
(およそ-20℃ 〜 60℃温度下で使用可能)

安全性項目 目安
加熱での熱暴走温度 186℃→267℃(発煙)
過充電での熱暴走温度 109℃→179℃(発煙)
釘刺しでの熱暴走 なし
釘刺しでのガス発生 HF(微量)

【コスト】
●リン酸鉄リチウム(LiFePO4)なので材料は比較的安い
●製造コストがやや高い

【能力】
●高レートでの充放電が可能(充電:1C、放電:1-25 C)。
●電気伝導性が低い。
●電圧が低い(3.2-3.3V)。
●エネルギー密度が低い(90-120 Wh/kg)。

【主な製造企業】
ソニー、BYD

【主な用途】
電動工具、電動自転車、定置用蓄電システム

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【熱安定性】高い理由

正極材料のリチウム鉄リン系複合酸化物は、酸化鉄(サビ)を用いるため、分子構造的に安定しています。
そのため、耐熱性が高くなり熱暴走が起きにくいといわれています。

【リチウムイオン電池】特徴・原理・仕組み
リチウムイオン電池の基本的な仕組みについてまとめました。
物質・化学
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