【リチウムイオン電池】熱暴走とは?定義を調べてみた

リチウムイオン電池における熱暴走とは?定義を調べてみました。

【熱暴走とは】定義

リチウムイオン電池の熱暴走の定義は、意見がわかれるところもあるのでいくつか調べてみました。

リチウムイオン電池が異常発熱や発火を起こす現象は「熱暴走」と呼ばれている.
熱暴走は,なんらかのきっかけにより電池内部の特定部材が発熱,その発熱がさらに他の部材の発熱を引き起こし,電池温度の上昇が続くことで起きる.
熱暴走の主なきっかけには,内部短絡や電池パックの過充電,それらの複合要因などがある.
内部短絡が起きた場合,負極に一気に電気が流れることで,負極の発熱を引き起こす.発熱した負極は,正極を加熱しさらに正極の発熱反応を 引き起こす.
一方,過充電は,正極の発熱を引き起こす.リチウムイオン電池の充電は,正極材料中からリチウムイオンを引き抜き,負極材料中に差し込むことで行われる.
ただしこのとき,リチウムイオンが引き抜かれた正極は結晶構造が不安定 になるため,充電時に正極から抜き出されるリチウムイオンは,一定範囲内になるように制御されている.
しかし過充 電が起きると,過剰なリチウムイオンが抜き出され,正極材料の結晶構造が壊れる.
結晶の崩壊過程で,正極の発熱反 応が起きる.
また,電解液に有機溶媒を使用していることもあり,ひとたび熱暴走のようなトラブルを発生した場合の 結果は厳しいものがある.

参考文献:最近気になる用語 229 リチウムイオン電池(公益社団法人 日本冷凍空調学会)

リチウムイオン電池は,温度が80℃以上になるとグラファイト系負極と電解液が反応し,140℃を超えるとセパレ-タがメルトダウンして全面短絡に至る.200℃以上では,層状酸化物系正極材料が熱分解して酸素を放出し,
気化した電解液と激しく燃焼し熱暴走に至る.さらに,温度が660℃を超えると正極集電体のアルミニウム箔が溶解し,熱暴走末期には正極酸化物とアルミニウムとのテルミット反応が起こり,1000℃以上もの高温になる.

参考文献:リチウムイオン電池の熱暴走メカニズムと高安全性

以下の参考文献では、物理的な要因と電気的な要因の2つに分けて熱暴走に至る過程について解説していました。

【物理的な熱暴走のメカニズム】

物理的な要因として挙げられるのは、衝撃や圧迫、鋭利な物体による破れなどでしょう。
まず正極と負極が短絡すると、短絡した部分に非常に大きな電流が流れることで、大きく熱を発します。
さらに、負極・正極と電解液との反応や電解液自体の分解反応、短絡時のスパークや正極の結晶構造が崩壊することで放出された酸素による燃焼反応など、さまざまな発熱を伴った化学反応が誘発され、最終的に熱暴走へと発展していくのです。

【電気的な熱暴走のメカニズム】

過充電されると正極の電位が上昇、電解液が酸化分解されることで発熱します。
この発熱によりセパレータが徐々に収縮し、電極端部のセパレータがなくなって短絡が発生することで、物理的なメカニズム同様に種々の化学反応が誘発され、セパレータの収縮も加速していき熱暴走に至ります。

参考文献:リチウムイオン蓄電池が熱暴走すると聞いたことがありますが、大丈夫ですか?

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