パソコンのUSBポートに接続しCANバスのデータを送受信できるLAWICEL社製のCAN to USBドングル「CANUSB」のオプション品であるCAN通信モニタソフト(CAN232J CAN Monitor)の使い方をまとめました。
【基本操作】CANUSBへの接続~通信をモニタ
CAN232Jは、CANバス通信ソフトです。
仕様項目 | 概要 |
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対応CAN | CAN232, CANUSB(VCPモードにも対応)など |
対応OS | Windows 10 / 8 / 8.1 / 7 / Vista / xp |
CAN速度 | 10K, 20K, 50K, 100K, 125K, 250K, 500K, 800K, 1Mbps, BTR0/BTR1(任意設定) |
RS232 COMポート | COM1, COM2, COM3, COM4, COM5, COM6 ,COM7 ,COM8 ,COM9 ,COM10, COM11 ,COM12 ,COM13 ,COM14 ,COM15 |
RS232速度 | 9600, 19200, 38400, 57600, 115200, 230400bps, (Titan USBCANは3Mbps) |
CANデータフレーム | CAN 2.0B対応、11bit IDスタンダードフレーム、29bit IDエクステンデッドフレーム |
● Windows10 OS上で使う場合は、以下記事の追加設定が最初に必要です。
● ソフトを起動し、「通信ポート(CANUSBのCOMポート)」を設定します。
※CANUSBの場合は、仮想ポートなので、RS232速度設定は必要ありません
● 「COM Open」を押して「→”シリアル通信OK”」と表示されたらCANUSBとの接続成功です。
CANUSBの接続COMポートが間違っていたり、CANUSBのドライバの問題等で認識されていないと「COM Open」を押したときに”シリアル通信エラー”と表示されます
● モニタしたいCAN速度を設定します。
● Modeから[Time Stamp]を設定します(デフォルトはTime Stamp:OFF)。
● [CAN Open]を押すると、CAN Busへ接続します。CAN Busに流れてくるデータが表示されたら受信成功です。
● [CAN Close」を押すと、CAN Busの接続を解除します。
項目 | 概要 |
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表示順 | データは ID、DL(バイト数)、データ、タイムスタンプ(ms)の順で表示されます。 |
ID Filter | 指定したCAN IDのデータだけを表示フィルタリングを使用してターゲットIDだけを表示します。任意の11bit IDまたは29bit IDを3データまでマスクデータとして指定し、指定されたIDと同じIDを持つデータだけが選択され画面表示できます。 |
スクロール | [スクロール]ボタンでデータの画面スクロールをオン、オフします。ログオフされるとID毎に行表示され、データが上書きされます。現在バスに流れているデータが見やすく表示されます。 |
Status Flag | CAN Open中にのみ[FLAG]ボタンを押すと、CAN232/CANUSBのエラーステータスを表示します。内部FIFOメモリがオーバーフローしたりした場合、赤LEDを点滅、点灯します。その場合このボタンを押すと、そのエラー内容を表示し、エラーはクリヤーされ赤LEDは消灯します。CANバス側のエラーで赤LEDが連続点灯になった場合、FLAGボタンで赤LEDが消えても、CANバス側のエラーは解除されません。エラーの原因をなくしてから、一度CAN Closeし、再度CAN Open するとデータを表示できるようになります。 |
Version | CAN Open中にのみ「VERS」ボタンを押すと、CAN232内部ファームウェアのバージョンを画面上の所定欄に表示します。COMポート通信の正常動作確認として使えます。 |
Time Stampコマンド | 受信データにmsの時刻スタンプを付けるかどうかの切換ができます。 |
【操作】ログの保存方法(ファイルにデータを保存)
● ファイルにデータを保存する場合は、[CAN Open]を押したあとに表示画面の[ログ開始]を押します。データがメモリへ蓄積されていきます。
● 本体の赤LEDが点滅します。
点灯時は「FLAG」を押すと、エラー状態表示とランプが消灯します。
● 「保存(V)」を押して、名前を付けて保存すれば、ログデータを保存します(保存後、メモリデータは消去)。
● ログデータの保存を終了する場合は、[ログ停止]を押します。
【操作】CANデータを送信
11bit ID, 29bit ID 任意データをCANバスへ出力できます。
● 最初にStandard(11bit)フレームか、Extended(29bit)フレームかを選択します。
● ID、DLC、DLCで設定した長さのDataを、16進 データで入力します。
※上位桁の0も省略しないで入力(例:ID=11なら00Bと入力)
● データ入力欄の右にある[送信(T)]ボタンを押すると、1回だけ送信できます。
※設定値に不正があると、エラーを示すダイアログが表示されます
● 連続送信欄の送信間隔をms単位で入力し、送信回数も入力した後、「開始(K)」ボタンを押すと指定の間隔で指定の送信回数、データをCAN Busへ送信できます(連続で複数回送信)。
※最小間隔10ms、回数限定出力:1~998(999はずっと連続で送信)
● [開始(K)]ボタンを押すと[停止(K)]と表示されるので、これを押すと連続送信を停止できます。
● 「RTR」にチェックを付けて送信すると、RTRコマンドを送信できます(CAN232 V3以降の機器やCANUSは対応)。
※ID,DLCのみ有効となり、Data欄に記入されたデータは無視され、Data欄へは入力できません。
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