【画像処理】フィルタ処理の種類・使い方

この記事では、画像処理におけるフィルタ処理の種類・特徴・使い方について入門者向けにまとめました。

空間フィルタ処理とは

空間フィルタリング (Spatial filtering) は、入力画像の注目する画素値だけでなく、その近傍(周囲)にある画素値も利用し、出力画像の画素値を計算する処理です。
近傍にある画素値を利用して計算することを「畳み込み演算」といいます。
畳み込み演算の詳細は下記事で紹介しています。

空間フィルタの種類

空間フィルタの種類は以下の通りです。

ノイズ除去

種類 説明
平均値 近傍画素の平均値に置き換える処理。(処理の高速化に有効)
メディアン 近傍画素の中央値に置き換える処理。(ゴマ塩ノイズの除去、に有効)
ガウシアン 注目画素からの距離に応じて近傍の画素値に重み付き和に置き換える処理。(自然な平滑化処理に有効)
膨張処理 二値画像の白色領域を増やす処理。近傍に白い画素が1つでもあれば、白色に置き換える処理。
収縮処理 二値画像の黒色領域を増やす処理。近傍に黒い画素が1つでもあれば、白色に置き換える処理。
膨張・収縮処理 膨張処理→収縮処理を併用することでノイズ除去に利用可能。

輪郭抽出

種類 説明
一次微分 近傍画素の一次微分を計算し、注目画素の左右・上下の画素値の変化の傾きを求めます。
Prewitt 一次微分フィルタをノイズの影響を受けにくいように、平滑化処理を加えて改良したもの。
Sobel Prewittを改良し、平滑化フィルタをかける際に「注目画素との距離に応じて重み付けを変化させた」もの。
Laplacian 二次微分を利用したもの。
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