2リンクマニピュレータの順運動学

2リンクマニピュレータの運動学計算式とその導出方法について紹介します。

順運動学の計算式 (2リンクマニピュレータ)

2リンクマニピュレータとは、2自由度のロボットアームのことです。
順運動学は、関節角度から手先位置を求めることです。
2リンクマニピュレータの順運動学の計算式は次のようになります。

(1)   \begin{eqnarray*} x=l_1cos\theta_1 + l_2cos(\theta_1+\theta_2)\\ y=l_1sin\theta_1 + l_2sin(\theta_1+\theta_2) \end{eqnarray*}

ここで、x,yは手先位置、 \theta_1, \theta_2は第1関節と第2関節のリンク角度、l_1, l_2は第1リンクと第2リンクの長さです。
2link

計算式の導出方法

マニピュレータの根元を原点(0 , 0)とします。
このとき、1つ目のリンク先の座標(x_1, y_1)は次のようになります。

(2)   \begin{eqnarray*} x_1=l_1cos\theta_1\\ y_1=l_1sin\theta_1 \end{eqnarray*}

2つ目のリンク先の座標、つまり手先位置(x, y)は

(3)   \begin{eqnarray*} x=x_1 + l_2cos(\theta_1+\theta_2)\\ y=y_1 + l_2sin(\theta_1+\theta_2) \end{eqnarray*}

となります。(x_1, y_1)は先程求めているので代入してやると

(4)   \begin{eqnarray*} x=l_1cos\theta_1 + l_2cos(\theta_1+\theta_2)\\ y=l_1sin\theta_1 + l_2sin(\theta_1+\theta_2) \end{eqnarray*}

となります。順運動学の計算式は3リンク、4リンクも三角関数の定理を使うだけで求まります。

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この記事を書いた人
西住技研

在学中はシステム制御理論や画像処理、機械学習を専攻分野として研究していました。就職後は、プログラミング(Python)を活用したデータ分析や作業自動化に取り組み、現在に至ります。そこで得たノウハウをブログで発信しています。
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