Stable Diffusion Web UIの「Hires.fix」機能で画像サイズの大きい(高解像度)イラストを生成する方法を紹介します。
「Hires.fix」とは
「Hires.fix（高解像度補助）」は、Stable Diffusion web UIに備わっている機能の1つです。
単純に高解像度を指定してイラストを生成すると構図の破綻(人の体が崩壊したり、複数人に分裂したり)が生じやすくなります。
Hires.fixを使えば、そのような構図の破綻を防ぎながら高解像度の画像を生成できます。
Hires.fixの大まかな仕組みは以下のとおりです。
- 構図の破綻が生じにくい低解像度で画像を生成する。
- 低解像度で画像を拡大(サイズを大きく)する。
- 拡大画像をimg2imgする。
Hires.fixの説明は公式Github（https://github.com/AUTOMATIC1111/stable-diffusion-webui/wiki/Features#hires-fix)で次のように説明されています。
画像を部分的に低解像度でレンダリングし、アップスケーリングしてから、高解像度で詳細を追加する便利なオプションです。つまり、これは、txt2img で画像を生成し、選択した方法でそれをアップスケールし、img2img でアップスケールされた画像に対して 2 番目のパスを実行して、アップスケールをさらに調整して最終結果を作成することと同じです。
By default, SD1/2 based models create horrible images at very high resolutions, as these models were only trained at 512px or 768px. This method makes it possible to avoid this issue by utilizing the small picture’s composition in the denoising process of the larger version. Enabled by checking the “Hires. fix” checkbox on the txt2img page.
デフォルトでは、SD1/2 ベースのモデルは 512 ピクセルまたは 768 ピクセルでのみトレーニングされたため、非常に高い解像度でひどい画像を作成します。この方法では、大きいバージョンのノイズ除去プロセスで小さい画像の合成を利用することで、この問題を回避することができます。 txt2img ページの「Hires.fix」チェックボックスをチェックすると有効になります。
Hires.fixの利用手順
「txt2img」タブの画面の左下にある「Hires.fix（高解像度補助）をクリックします。
Hires.fixの設定項目(パラメータ調整欄)が表示されます。各項目の概要は以下のとおりです。
| 設定項目 | 概要 |
|---|---|
| アップスケーラー | 画像拡大機能(アップスケーラー)の種類を指定。Latentは生成時間が短くアニメ系向き(精細な感じ、神絵師系になりやすいので、アニメ絵系にしたい場合はR-ESRGAN-4x+-Anime6Bが良い)。R-ESRGAN-4x+はリアル系向き。 |
| 高解像度でのステップ数 | 高解像度化する際のステップ数(0だとサンプリングステップ数と同じ値となるため、0のままにするかサンプリングステップ数より小さめの値を入れるのが一般的)。 |
| ノイズ除去強度 | 値を大きくすると、精細なイラストになるが元画像と大きく異なるイラストになる。0.5～0.6くらいがバランスが良い。 |
| アップスケール倍率 | 画像の拡大率。値を大きくすると高解像度になるが、生成時間も増加する。「2(2倍)」が丁度良い。 |
あとはいつもどおり生成するだけです。
Hires.fixの利用を停止したい場合は「Hires.fix（高解像度補助）をもう一度クリックして設定画面を閉じるだけです。
関連ページ
構図や目の色、表情など、より細かく自分好みにするためのプロンプト(呪文)で解説しています。
コメント