SeeStar S50の初回セットアップ&撮影方法まとめ

SeeStar S50の初回セットアップと撮影方法についてまとめました。

アプリのインストール

SeeStarの制御に使用するモバイル端末(Android or iOS)に専用アプリ(SeeStar)をインストールします。

本体と三脚の組立〜電源投入

専用バッグから本体と三脚を取り出します。
三脚と望遠鏡本体を3/8インチネジで接続します。

三脚を開き、平らな場所に置きます。

望遠鏡本体の電源ボタンを長押し(2秒間)し、電源を投入します

モバイル端末と本体を無線接続

本体から起動音が鳴ったら、モバイル端末(Android or iOS)上でSeestarアプリを起動し、「接続」をタップします。
「SeeStarが水平でありません。調整してください。」と表示されたら、そのメッセージをタップします。

2度以内に収まるよう三脚の足の長さを微調整します。
水準器が緑色になれば(数値が2未満になれば)「調整を終了する」をタップします。

接続したいSeestarデバイスを選択し、アプリの指示に従って接続作業を進めます。
※Seestarアプリが「Bluetooth」、「デバイス接続」、「ネットワーク」にアクセスできるよう権限を設定する必要があります。
※Seestar本体と初めて接続する場合、Seestar本体の底部にあるリセットボタンを押して接続を確認するようSeestarアプリから指示されます。

Bluetooth 接続が成功すると、Seestarアプリは自動的に本体とWi-Fi接続しようとします。
モバイル端末のWi-Fi接続画面から、SeestarのSSID (S50_xxxxxx) を選択し、初期パスワード「12345678」を入力して、Wi-Fi接続します。

コンパスキャリブレーション

「コンパスのキャリブレーションが必要」というメッセージが表示されることがあります。
アプリの指示に従って、SeeStar本体を三脚ごと水平に回転させます。
「Complete」と表示されたら、それをタップすると作業完了です。

天体撮影

観測する天体の導入

トップ画面の「今夜のおすすめ天体」に今見やすいおすすめの天体が表示されます。
見たい天体をタップし「観測する」をタップすると、SeeStar本体が自動導入を開始するのでしばらく待機します。
(下の画像はM42を選択した例)

「今夜のおすすめ天体」以外の天体を観測したい場合、「星座」をタップします。
すると星座が表示されます。「コンパス」をタップすると、タブレットの向きに合わせて星座が表示されます。
観測したい天体をタップして「移動」をタップすると自動導入が開始されます。

一覧表から天体を検索したい場合、「検索🔍」ボタンをタップします。
「銀河」「星雲」「星団」などの種別が表示されるので、それぞれタップすると一覧が出てきます。
一覧から観察したい天体をタップし、「観測する」をタップすると自動導入が開始されます。

撮影

自動導入が完了したら自動的にトップ画面に戻ります。
以下のように観察対象によってボタンをタップします。

観察対象が星雲・星団・銀河 → 「星雲星団」をタップ
観察対象が月 → 「月」をタップ
観察対象が太陽 → 「太陽」をタップ
観察対象が惑星(木星、土星など) → 「惑星(Planet)」をタップ
観察対象が風景(山など) → 「風景」をタップ

観察対象に応じた撮影画面が表示されます。「AF」をタップすると少し時間がかかりますが、オートフォーカスで自動的にピント合わせしてくれます。

星雲星団モードの場合

「星雲星団」モードでは「フィルタ」ボタンをタップすると光害カットフィルタが有効になります。
(緑色になると有効。もう一度タップすると白色に戻って無効になる)

下の赤丸ボタンをタップするとライブスタックが開始されます(露光時間は1枚10秒で固定)。
もう一度ボタンをタップするとライブスタックが終了され、天体写真がモバイル端末に保存されます。

終了操作

SeeStar本体の電源ボタンを長押し(2秒以上)するか、アプリ上の終了ボタンをスライドすると、SeeStar本体の筒が下を向いて電源が切れます。

【補足】追尾・導入限界は高度85度

SeeStarは、高度85度が導入、追尾の限度となります。導入対象が高度85度を超えるとき、もしきは地平線下の場合、エラーメッセージが表示されて導入および追尾ができません。また、導入時には85度未満でも追尾、ライブスタック中に85度に到達した場合はライブスタックが中断されます。

【補足】バックラッシュ

自動導入のために鏡筒が動くと、何回かの微修正を繰り返します。
このとき、ギアのバックラッシュにより追尾誤差が発生することがあります。
最後の微修正の向きが追尾方向と逆方向だったとき、追尾が安定するまで数十秒程度かかる場合があります。
追尾が安定するまでは星が点にならずライブスタックが失敗するため。その撮影データは削除されますが、追尾が安定してくるとライブスタックが成功します。

【補足】雲が通過した場合

ライブスタック中に雲が通過した場合、ライブスタックが失敗することがあります。
ただし、失敗したデータだけが削除され、ライブスタックを継続します(右上の撮影時間は進みません)。

【補足】レンズの結露防止(ヒーター)を使う

SeeStarには、レンズの結露防止機能(ヒーター)があります。
トップ画面の「SeeStar本体の写真」をタップすると設定画面が表示されます。
上の方に「結露防止ヒーター」があるので、トグルスイッチをONするとレンズの結露防止機能(ヒーター)が働きます。
特にレンズが結露しやすい冬場にはありがたい機能ですね。

【補足】STAモード

STAモードは、Wi-Fi(2.4Ghz帯のみ)を経由してモバイル端末(Android、iOS)とSeeStar本体を接続する機能です。
メリットは、モバイル端末でSeeStar本体を制御しながらインターネットも使える点です。家庭内のWiFiネットワークにSeeStarを接続し、同じWi-Fiネットワークに接続したスマホ/タブレットからを操作することができます。

STAモードの設定手順は以下のとおりです。

トップ画面から「SeeStar本体」→「WiFi」をタップします。

STAモードは「オフ」となっているので、「オン」にします。

接続可能なWi-Fiネットワークを検索し、表示します。
接続先のSSIDをタップし、パスワードを入力し、「完了」または「接続」をタップします。

Wi-Fi接続が完了するとSSIDが「STAモード」の下に表示されます。
モバイル端末(Android、iOS)も同じWiFi接続をに切り替えても、SeeStarアプリは接続状態が維持されます。

関連ページ

SeeStar S50とは?超簡単に電視観望する方法まとめ
初心者でも超簡単に天体観測(電視観望)できるスマート望遠鏡(SeeStar S50)の特徴や使い方についてまとめました。

コメント