導体の抵抗は温度に比例して上昇する?銅線の抵抗温度係数についてまとめました。
【計算式】導体の電気抵抗と温度の関係式
導体の電気抵抗R[Ω]は以下の式で計算できます。
(1)
係数 | 概要 |
---|---|
ρ | 抵抗率[Ω・m] |
ρ’ | 抵抗率[Ω・mm2/m] |
A | 断面積[m2] |
l | 長さ[m] |
d | 直径[mm] |
また、導体の温度T[℃]及びそのときの抵抗RT[Ω]の関係は以下の式で表されます。
(2)
係数 | 概要 |
---|---|
RT | 温度T[℃]における抵抗値[Ω] |
Rt | 温度t[℃]における抵抗値[Ω] |
αt | 温度t[℃]における抵抗値[Ω] |
T, t | 温度[℃] |
R20を20°Cの抵抗値とすると、T℃のときの抵抗値RT次のようになります。
(3)
抵抗温度係数α[1/℃]は以下の式で計算できます。
(4)
係数 | 概要 |
---|---|
ΔR | ある温度より1[℃]上昇した場合の抵抗増加分[Ω/℃] |
R | ある温度の抵抗値[Ω] |
抵抗温度係数は、温度が高くなるほど大きくなる性質があり、金属導体の場合-20°~+200°Cでは 1°C上昇するごとに次のように増加します。
(5)
0℃の銅の抵抗温度係数は0.004264なので銅線の抵抗温度係数αt[1/℃]は以下の式で計算できます。
(6)
234.5は、0℃の銅の抵抗温度係数が0.004264なので「1/0.00426≒234.5」からきています。
【計算例】銅線コイルの温度上昇時の抵抗値
20〔℃〕のとき、銅線コイルの抵抗値は0.64〔Ω〕であった。
温度が85[℃]のときの抵抗値はいくらになるか。
(7)
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コメント
大変参考になりました。ありがとうございます。