【リチウムイオン電池】塩水没(海水に浸かる)した場合の化学反応

リチウムイオン電池が塩水没(海水に浸かった)場合の化学反応まとめました。

【はじめに】リチウムイオン電池の塩水没(海水に浸かる)

ラミネート型などのリチウムイオン電池は、中の電解液が漏れないよう気密が保たれているため、海水や塩水に浸かった直後は何も反応が起きません。
ただし、電解質が多く溶けている塩水や海水に数分~数十分以上)浸けた場合は、電気が流れるために化学反応が起こります。

【反応例】ラミネート型電池

ラミネート型電池の正極端子は、アルミニウムのタブリードが使用されていることが多いです。
そのため、塩水没し続けると以下の順でイベントが発生します。

反応
1 イオン化傾向(は標準電極電位)の大きい正極端子(アルミニウムのタブリード)が溶け始め、塩水の電気分解によりガスが発生。
2 塩水は水道水と比較して導電率が高く、水没時に大きな放電電流が流れる。
3 放電電流により電気分解が促進され、塩水へのアルミニウムの溶出量が増加。正極端子が溶け続けると、気密が保てなくなり、中に塩水が浸入。
4 中の黒鉛層間に存在するLiイオンと反応し、若干発熱。(40度前後)
5 さらに正極端子が溶け続けると、正極活物質が塩水中に浮遊。
6 塩水中に浮遊した正極活物質が負極活物質と触れてショートし発熱。
参考 【イオン化傾向とは】金属のイオン化列
【標準電極電位とは】起電力の計算一覧、イオン化傾向の関係
参考文献・関連ページ
1 【電池入門】基本原理・アルゴリズム
2 電気・電子回路入門
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