Ciscoスイッチ(Catalyst)の初期設定・使い方についてまとめました。
## 【はじめに】主なモード4つ
Ciscoスイッチ(Catalyst)では、主に次の4つのモードが有ります。
種別 | 概要 |
---|---|
①ユーザモード[ > ] | 起動時のモード、基本事項の確認用 |
②特権モード[ # ] | 詳細事項の確認 |
③グローバルコンフィギュレーションモード[ (config)# ] | ルータ全体に影響のある一般的な設定変更用 |
④詳細コンフィギュレーションモード[ (config-if)# ] [ (config-switch)# ] | ネットワークインターフェイスの設定変更用のインターフェイスコンフィギュレーションモードなど |
ログインした直後はユーザーモードとなっています。
詳細な設定を施すには特権モード→グローバルコンフィギュレーションモード→・・・という風に順にモードを切り替えていく必要があります。
①ユーザモード[ Switch> ]から特権モード[ Switch# ]へ切替するにはenableコマンドを使います。
Switch>enable Switch#
②逆に特権モードからユーザーモードに戻すにはdisableを使用します。
Switch#disable Switch>
※enableをenに略して入力することもできます。
③特権モード[ Switch# ]からグローバルコンフィギュレーションモード[ (config-switch)# ]へ切替するにはconfigure terminalコマンドを使います。
Switch#configure terminal Switch(config-switch)#
④逆にグローバルコンフィギュレーションモードから特権モードに戻すにはexitを使用します。
Switch#exit Switch>
※configure terminalはconf tと略して入力することもできます。
⑤グローバルコンフィギュレーションモード[ (config-switch)# ]から詳細グローバルコンフィギュレーションモード[ (config-if)# ]、[ (config-switch)# ]へ切替するにはinterface、routerコマンドを使います。
Switch(config)#interface Fa0/0 Switch(config-if)#
Switch(config)#switch Switch(config-switch)#
⑥逆に詳細グローバルコンフィギュレーションモードからグローバルコンフィギュレーションモードに戻すにはexitを使用します。
Switch(config-switch)# exit Switch(config)#
⑦endコマンドを利用すると一気に特権モードまで戻ることができます。
Switch(config-switch)# end Switch#
## 【ホスト名の設定】hostname
スイッチにホスト名を設定します。
デフォルトのSwitchのままだと、2台以上使うと識別しにくくなるため最初にこれを行います。
Switch>enable Switch#configure terminal Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z. Switch(config)#hostname SW01 SW01(config)# SW01#
## 【インターフェースの有効・無効化】no shutdown、shutdown
スイッチで物理ポートを有効化するには「no shutdown」コマンドを使います。
例えば、物理ポート(Fa0/0)を有効化する場合は以下のコマンドとなります。
SW01(config)#interface Fa0/0 SW01#(config-if)#no shutdown
ただし、デフォルト状態では全ての物理ポートでインターフェースが有効化されています。
よって、デフォルト状態ならコマンドを入力しなくてもケーブルを接続するだけでリンクアップできます。
逆に無効化する場合は「shutdown」コマンドを使います。
## 【特権モードのパスワード設定】enable secret
「enable secret」コマンドで特権EXECモードに移行する時のログインパスワードを設定できます。
ただし、設定できるパスワードには以下の制約があります。
– | 主な制約 |
---|---|
1 | 最大文字数は25文字 |
2 | 頭文字は英字(アルファベット)のみ |
3 | 途中と最後は英数字のみ |
4 | 大文字と小文字は区別される |
以下の例ではパスワードを「password」に設定しています。
SW01(config)# enable secret password SW01(config)# SW01> enable Password:*******
## 【IPアドレスの設定】ip address
スイッチは、デフォルト状態ではIPアドレスが設定されていません。
IPアドレスが設定されていなくても単純なハブとして使用できます。
しかし、VLANを作成したり、telnetやSSHなどでリモート管理するにはIPアドレスを割り当てる必要があります。
ルータと違ってスイッチの場合は物理ポートではなく、スイッチ内部に仮想的にある管理インターフェース(デフォルトだと管理VLANであるVLAN1)にIPアドレスを設定します。
IPアドレスを割り当てるコマンドは「ip address IPアドレス サブネットマスク」となります。
SW01(config)#interface vlan1 SW01(config-if)#ip address 192.168.100.10 % Incomplete command. SW01(config-if)#ip address 192.168.100.10 255.255.255.0 SW01(config-if)#
※IPアドレス「192.168.100.10/24」を設定
## 【デフォルトゲートウェイの設定】ip default-gateway
IPアドレス同様、デフォルトゲートウェイの設定がなくてもスイッチに接続されたホスト同士は通信可能です。
しかし、異なるネットワークセグメントから、Catalystスイッチをリモート管理するには、スイッチのデフォルトゲートウェイを設定する必要があります。
デフォルトゲートウェイの設定コマンドは「ip default-gateway IPアドレス」となります。
SW01(config)#ip default-gateway 192.168.100.100
※デフォルトゲートウェイ(L3スイッチ、ルータなど)のIPアドレスが「192.168.100.100」の場合
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