【ダニエル電池】仕組み・利点(ボルタ電池との違い)

ダニエル電池で電流が流れる仕組み・利点(ボルタ電池との違い)についてまとめました。

ダニエル電池の構成

ダニエル電池はボルタ電池の欠点である分極に対して対策を施した発展版です。
ダニエル電池は、一部のイオンだけを透過させる素焼き板などを仕切りに使います。
そして、片側に亜鉛板を硫酸亜鉛水溶液ZnSO_4、もう一方に銅板を硫酸銅水溶液CuSO_4に浸したものを入れます。
そして、2つの板を導線で繋ぎます。

酸化還元反応の流れ

亜鉛と銅では、亜鉛の方がイオン化傾向が高いため、亜鉛板Znが硫酸亜鉛水溶液に溶け出します。
亜鉛が希硫酸に溶け出すと、亜鉛Z_nが陽イオンZn^{2+}になり、電子2e^{-}が発生します。

(1) \begin{eqnarray*} Zn \to Zn^{2+} + 2e^- \end{eqnarray*}

発生した電子は、導線を通して、銅板Cuへと流れつき、次のような化学反応を起こします。

(2) \begin{eqnarray*} Cu^{2+} + 2e^- \to Cu \end{eqnarray*}

このように、ボルタ電池と違って水素が発生しないため、ボルタ電池のような分極は発生しにくい利点があります。

ダニエル電池の起電力

ダニエル電池の起電力は約1.1Vです。

素焼き板の意味

ダニエル電池の素焼き板は、次の2点の意味があります。

素焼き板の機能
1 2つの溶液(硫酸亜鉛水溶液と硫酸銅水溶液)が混じり合わないようにするため
2 イオンのみを透過し、正極、負極の電荷のバランスを保つため(水溶液のイオンの偏りを中和)

硫酸亜鉛水溶液ZnSO_4が+に偏りそうになると、素焼き板を通過し、亜鉛イオンZn^{2+}が硫酸銅水液CuSO_4へ流れます。
また、硫酸銅水溶液CuSO_4が-に偏りそうになると、素焼き板を通過し、硫酸イオンSO_4^{2-}が硫酸亜鉛水溶液ZnSO_4へ流れます。

このようにして、偏りそうになった互いのイオンを移動させることで、水溶液を電気的に中性に保ちます。

参考文献・関連ページ

■参考にさせていただいた動画

参考文献・関連ページ
1 【電池入門】基本原理・アルゴリズム
2 電気・電子回路入門
関連記事